易経で自分らしさを磨く

~『易経カード』を人生のシグナルに~

「地域を探求する」

〇「今日の易占から」

  • 今日の易占は「火水未済」の「五爻変」でした。
  • 「未済」(みさい・びせい)は、流転が続き混沌とした状態。新たなテーマ・課題を探求します。 
  • 「五爻変」ですから、志を堅持して誠心誠意、力を尽くします。
  • 本日のテーマは、「地域を探求する」とします。

 

〇「地域を楽しむ」

  • 地域学「なわて学」講座では、当地・四條畷という地域を「まるごと学ぶ」機会と場が提供されてきました。
  • 今年度は、市の「公募型協働のまちづくり推進事業」の採択を受けて、8月から「なわて学」講座プレミアム(総論・基礎編)が開講されます。

 

〇「観る力を養う」

  • 以下は、地域を探求する講座事業「なわて学」(総論・基礎編)の企画内容のご紹介です。

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  • 講座では、「テキスト」(A4カラー刷・80ページ:「民俗」「史跡」「ゆかりの人物」「市勢・地勢」など、8つの切り口から「四條畷をまるごと学ぶ」ための題材を体系的にまとめた冊子)を使用

「太陽の恵み」

〇「今日の易占から」

  • 今日の易占は「火天大有」の「初爻変」でした。
  • 「大有」(たいゆう)は、大きな収穫の得られるとき。未来への投資も考えます。 
  • 「初爻変」ですから、地道に努力を続けます。
  • 本日のテーマは、「太陽の恵み」とします。

 

〇「地域を楽しむ」

  • 当地・四條畷市立の学校施設には、平成20年代太陽光発電設備が屋上に設置され、現在は6小学校、3中学校及び給食センターの設備が継続されています。

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    グーグルマップの航空写真で見た田原小学校の屋上
  • 特に国・文部科学省が、地球温暖化対策の推進や環境教育への活用を図るために、景気刺激対策を兼ねて平成21年度から 再生可能エネルギー設備に関する補助制度を設けたことにより、全国的に太陽光発電設備の導入が進みました。
  • 文部科学省が公立学校施設における再生可能エネルギー関連設備の設置状況を公表したデータによると、2018年5月現在の公立の小中学校における太陽光発電設備の設置率は31.0%であり、他の再生可能エネルギー設備とともに、次に掲げるグラフのとおり設置校数が着実に増えています。

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  • ただ一般的に考えられる問題点として、役所の予算システムには、その後の維持管理や一定サイクルで更新していく仕組みが(組み込まれた形では)ありませんので、現時点の発電効果は、設置当初から比べると大幅に低下していることが推測されます。

 

〇「観る力を養う」

  • さて本日のテーマは「太陽の恵み」です。そこで、この機会に太陽と地球の関係について調べてみました。
  • 太陽は、その質量が地球の約3万倍、直径:地球の約109倍、地球との距離:約1億5千万km(光の速さで約8分20秒かかる距離)といわれます。
  • 『地球がもし100cmの球だったら』(永井智哉著/世界文化社刊)という、太陽と地球の関係などをわかりやすく解説した本によると、「100cmの地球から見て太陽は12km先の東京ドームほどの大きさ。また、光のエネルギーは東京ドームに100w電球を140億個つけたくらいの明るさに相当する」とのことです。
  • この物差しで比べると、月は直径30cmのビーチボールほどの大きさで、100cmの地球から約30m離れたところを回っています。
  • 太陽から約1億5,000万km離れた地球の表面に届くエネルギーは、1秒間に42兆kcalとだそうですが、それでも太陽が発する全エネルギーのわずか22億分の1の量だということです。
  • 一説では、このエネルギー量は「全世界の人々が石油や石炭、電気などで消費しているエネルギー量の2万倍以上になる」とされます。
  • 太陽エネルギーは、地面や海水を温め、また空気を動かして風を起こします。そして水蒸気をつくり、雲となって雨を降らすことによって、水と熱を循環させます。
  • 同時に、大気層を一定範囲内の温度に保ち続け、植物の光合成を促進して地球上の生命活動を支えています。
  • このところ例年よりも長く梅雨空が続いているようですが、太陽自身は核融合反応で生み出したエネルギーを、絶え間なく地球にも送り続けているんですね。

「立場・役割・出番」

〇「今日の易占から」

  • 今日の易占は「雷沢帰妹」の「初爻変」でした。
  • 「帰妹」(きまい)は、アンバランスな関係にあり、自分の立場・役割・出番をわきまえて行動します。 
  • 「初爻変」ですから、誠実にサポート役を務めます。
  • 本日のテーマは、「立場・役割・出番」とします。

 

〇「地域を楽しむ」

  • コロナ禍で1年繰り延べられた「2020東京オリンピックパラリンピック競技大会」は、開会まであと2週間余りとなりました。
  • あとは「無観客」を含めて、観客・入場者の取扱いをどうするかという意思決定が残っています。
  • 世界的な感染症の蔓延という非常事態が、関係者間の「立場・役割・出番」を複雑な状況に至らしめた主因であるわけですが、この大会の準備・運営組織である「東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会」が、事実上、IOC国際オリンピック委員会)、JOC、日本政府、開催都市(東京都)の4者で構成されていることも、(事の重大性もさることながら)その意思決定に手間暇がかかる一因になっているように感じます。
  • さて、4年後の2025年に大阪・夢洲で開催される「大阪・関西万国博覧会」の受け皿の方は、どのような組織になっているのでしょうか。

 

〇「観る力を養う」

  • 今日は、オリンピックと万博(登録博)それぞれの受け皿組織の位置づけや性格から、関係者の「立場・役割・出番」の違いについて考えてみました。
  • まず、各組織がスタートすることとなった経過を比較してみました。
  • 「2020東京オリンピック」は、2013年9月7日、ブエノスアイレス(アルゼンチン)で開催された第125次国際オリンピック委員会IOC)総会で、2020年大会の開催都市が東京に決定。
  • 東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会」は、公益財団法人日本オリンピック委員会JOC)と東京都により2014年1月24日に一般財団法人として設立され、2015年1月1日付で公益財団法人になりました。
  • 同「組織委員会」は、JOC、公益財団法人日本障がい者スポーツ協会、日本パラリンピック委員会(JPC)、東京都、政府、経済界、その他関係団体と共にオールジャパン体制の中心となり、大会の準備及び運営に関する事業を行う組織とされています。
  • また「2025大阪・関西万博」の受け皿組織である「2025年日本国際博覧会協会」は、国・経済産業省のホームページ等で、次のように掲示(説明)されています。

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  • いずれも4~5年に1回開催される一大国際イベントの受け皿組織ですが、団体の位置づけ・性格に関していえは、「万博協会」の方は、法律に根拠を持ち、政府・経産省主導の民間・自治体関係者も参画する公益団体であるという点で、オリンピックの「組織委員会」とは異なっているようです。
  • そもそも万国博覧会は、国際博覧会条約によって、1851年のロンドン博から人々の教育・啓発を目的に始められ、「複数の国が参加した、公衆の教育を主たる目的とする催しであり、文明の必要とするものに応ずるに人類が利用することのできる手段又は人類の活動の一若しくは複数の部門において達成された進歩若しくはそれらの部門における将来の展望を示すものをいう。」と定義されています。
  • このように万博は、国際法と国内法を根拠とし、その時々のメインテーマを設定して企画・運営されていることから、本部であるBIE:博覧会国際事務局の関わり方なども、オリンピックとは少し趣を異にしているのかもしれません。

「生駒山系を望む」

〇「今日の易占から」

  • 今日の易占は「山火賁」の「四爻変」でした。
  • 「賁」(ひ)は美しく飾る。見栄を捨てて中身の充実を心掛けます 
  • 「四爻変」ですから、本物の美・実力を追求します。
  • 本日のテーマは、「生駒山系を望む」です。

 

〇「地域を楽しむ」

  • 当地・四條畷は18.69㎢の狭い市域ですが、東西に長く広がっていて、東側を流れる一級河川天野川奈良県生駒市と接しています。
  • したがって市域の東部・田原地区からは、市域の東部を南北に貫いている生駒山系を。東側から望むことができます。
  • たまに大阪市内からタクシーで、国道163号を東に走って頂き、清滝トンネルを抜けて田原地区の辺りまで行くと、運転手さんから「ここは奈良県ですか」と、聞かれることがあります。
  • 「いいえ、ここは四條畷市で、まだ大阪府域内ですよ」と答えます。

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    上田原から生駒山系を望む

 〇「観る力を養う」

  • さて、「生駒山系を望む」ですが、生駒山のことが書物に初めて登場するのが、わが国最古の歴史書であり正史の『日本書紀』です。
  • この『日本書紀』の戊午の年(紀元前663年)の条、神日本磐余彦(かむやまといわれびこ・神武天皇)の東征に関する該当部分から、その口語訳を引いてみました。

「夏 四月九日 皇軍は兵を整えて徒歩で龍田に向かいました。しかし、道が狭く険しく隊列を組んで進む事ができませんでした。」

「そこでいったん引き返し、東の生駒山を越えて、中洲(うちつくに:大和)に進軍しようと思いました。」

「その時、その動きを聞いた長髄彦(ながすねひこ)は、『天神の御子らが来るというのは、私の国を奪うためだ。』と言って、全軍を動員して孔舎衛坂(くさえのさか)を遮断し、そこで開戦となりました。」

「その戦の中で、流矢(ながれや)が五瀬命(いつせのみこと)の肘に当たり、皇軍は進軍を続けることができなくなりました。」

  • もちろん原文は漢文ですが、この時の神武天皇は、共に戦っている兄・五瀬命が、生駒山麓の河内地域を支配していた長髄彦の軍による攻撃で負傷したために、やむなく皇軍の撤退を命じます。
  • また、『万葉集』(第20巻-4380)には、奈良時代ヤマト王権に仕えた防人(軍人ですね)・大田部三成(おおたべの みなり)が、755年(天平勝宝7年)、筑紫に派遣された際に詠んだ次の歌が『万葉集』に収録されています。

「難波門(なにはと:難波の港)を 榜ぎ(漕ぎ)出て見れば 神さぶる 生駒高嶺に 雲そたなびく」

「完成は崩壊の始まり」

〇「今日の易占から」

  • 今日の易占は「水火既済」の「初爻変」でした。
  • 「既済」(きさい・きせい)は、完成美ですが、物事は絶えず変化していくもの。次の目標に向かいます。 
  • 「初爻変」ですから、危険を察知して現状に踏みとどまり、新たな道を探求します。
  • 本日のテーマは、「完成は崩壊の始まり」とします。

〇「地域を楽しむ」

  • 鎌倉時代末期から南北朝時代、当地・四條畷ゆかりの人物・小楠公楠正行が生きた同時代に、官人・歌人・随筆家で、また出家したことから兼好法師(けんこうほうし)とも呼ばれる吉田兼好がいます。
  • 兼好は、現在の大阪市阿倍野区松虫通にある正圓寺(しょうえんじ)付近に移り住み、清貧自適な暮らしを営んでいたとも伝えられます。
  • (最近の週刊誌などで、お寺のトラブル発生も伝えられ、少々心配なところですが)正圓寺境内の東側には、「兼好法師の藁打石」と「兼好法師隠棲庵跡」の碑が建っています。

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〇「観る力を養う」

  • さて、吉田兼好といえば、教科書にも出てくる随筆『徒然草』が有名です。
  • その第82段に、以下のような文章があります。

(原文:抜粋)「羅(うすもの)の表紙は、疾(と)く損ずるが侘しき」と人のいひしに、頓阿が、「羅は上下はづれ、螺鈿(らでん)の軸は、貝落ちて後こそいみじけれ」と申し侍りしこそ、心勝りて覚えしか。…し残したるを、さて打ち置きたるは、面白く、生き延ぶる事(わざ)なり。内裏造らるるにも、必ず、造り果てぬ所を殘す事なり」と、ある人申し侍りしなり。

(現代語訳:抜粋)

「薄絹で装丁した本の表紙は、傷みが早くて困る」と嘆く人がいた。それに対し、友人の頓阿(とんあ)が「薄絹の表紙は、上下の縁が擦り切れてほつれたほうが、また、巻物の螺鈿の軸はちりばめた貝が落ちた後のほうが深い味わいが出るものだ」と答えたのには、感心させられ、彼を改めて見直した。

…何事においても、すべて完全に整い完結しているのは、かえってその仕事の命が終わることになり、よろしくない。やり残した部分を、そのままに放置してあるのは、味わいも深く、仕事の命を将来につないでやる方法なのだ。「内裏を造営する時も、必ず未完の部分を残すものだ」と、ある人が言ったそうだ

  • わが国の木造建築では、「建物は完成と同時に崩壊が始まる」という伝承を逆手にとり、「わざと柱を上下逆向きの状態に据えて災いを避ける逆柱」という技があるそうです。
  • 江戸時代初期に建造された日光東照宮の陽明門には、柱の中の1本だけ、彫刻の模様が逆向きになった「逆柱」があることが知られています。
  • 完成した建造物を少しでも長く存続させるための「魔除け」の一つですね。

「日本国の復興」

〇「今日の易占から」

  • 今日の易占は「地雷復」の「二爻変」でした。
  • 「復」(ふく)は、復活・復興のとき。次第に展望が開けてきます。 
  • 「二爻変」ですから、パートナーとともに未来を信じて誠実に生きます。
  • 本日のテーマは、「日本国の復興」とします。

 

〇「地域を楽しむ」

  • わが国に歴史には、外国軍と戦って敗戦した史実が二度あります。
  • 現代に近い方の史実は、1945年(昭和20年)の第二次世界大戦における敗戦であり、遠い方の史実では、663年の「白村江の戦い」です。
  • この「白村江の戦い」で唐と新羅の連合軍に大敗を喫したわが国を、その後復興に導いたのが当地・四條畷ゆかりの人物・持統天皇です。

 

〇「観る力を養う」

「随、唐という世界帝国ができたときに、日本の国家戦略は破綻…その象徴が、白村江(はくそんこう)の戦い(663)、…日本・百済連合軍vs唐・新羅連合軍との戦いです。」
「これに敗れて日本はパニックに陥った。当時、権力を握っていた中大兄皇子、後の天智天皇は、…福岡に水城、瀬戸内海の海沿いに山城をたくさんつくって備えた。かなりビビッたわけです。」

「ところが、幸運にも唐と新羅が仲違いし始め…たので、日本は時間稼ぎができたわけです。」

「このときに日本の体制を立て直そうとがんばったのが、持統天皇(在位690‐697)と藤原不比等という日本一賢い天皇と日本一賢い部下の最強コンビです。…もう一回、唐に負けないような体制を…と。」

「その一連の政策は、まず国の名前、『日本』という国をつくることから始まり…。それまで大王といわれていた君主は、…『天皇』という称号を新たにつくった。」

「それから、都・藤原京平城京。歴史・『日本書紀』ですね。『律令制』…それから、お金・『和同開珎』です。これらはすべて中国に対抗するための鹿鳴館政策です。」

「でも、見栄をはるというのは、決して愚かな考えではなく、クールに考えたら、少ないお金をどう効率的に使うかという知恵でもあるのです。当時は中国が先進国で、日本は中国に比べたらかなりの貧乏国でした。当時の日本の一人あたりGDPは、中国の一人あたりGDPの2分の1以下だといわれています。」

「極楽は南に?」

〇「今日の易占から」

  • 今日の易占は「天沢履」の「初爻変」でした。
  • 「履」(り)は、何事も体験、失敗は成功への第一歩。先人の教えに従います。 
  • 「初爻変」ですから、素直な気持ちで自分らしく行動します。
  • 本日のテーマは、「極楽は南に?」とします。

 

〇「地域を楽しむ」

  • 当地・四條畷市は5つの都市と隣接していて、その1つが門真市です。
  • 門真市の下三ツ島公園の一角に、室町時代中期の臨済宗の禅僧・一休宗純の生母の墓があります。
  • 一休禅師は、後小松天皇落胤ともいわれていますが、母親は後小松天皇の官女で、一休を産んだのち早世したとされています。
  • その生母の父親が、楠木正成の孫と称する楠木正澄と伝えられます。
  • 門真市のホームページに掲載されている「名所・史跡・文化財」には、以下の説明があります。

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    「三ツ島に墓があるのは、生母の父親・楠正澄(楠正成の孫)が南北朝の動乱による室町幕府の追求からのがれるため三ツ島に隠れ住んだことから、彼女も三ツ島に身を寄せたものと考えられます。」

 

〇「観る力を養う」

  • さて、「極楽は南に?」ですが、一休禅師の道歌に「極楽は 西方のみかは東にも 北道さがせ南にあり」があります。
  • また、江戸時代中期の禅僧・白隠禅師は、「極楽は 西にもあらで 東にも 来た(北)道探せ みな身(南)にあり」と詠んだとされますが、源流は一休さんの歌にあると考えられます。
  • 「極楽」とは、仏教用語で「一切の業苦から解脱し、もはや何物にも煩わされず、苦しめられることのない、真に自由な心の状態のこと」を指しています。
  • 浄土宗の教えでは、「西方浄土」ですから、「極楽」は西の方角にあるとされます。
  • そこで一休禅師が説くには、「極楽は、西にも東にもある。まず、北道(=来た路)を訪ねよ。」そして「本当の極楽(真の自由)は、自分の歩んできた道にも、またどこにでもあって、すべての人の一身の中にあるものだ」ということですね。