易経で自分らしさを磨く

~『易経カード』を人生のシグナルに~

「天地人」

〇「今日の易占から」

  • 今日の易占は「地天泰」の「三爻変」でした。
  • 「泰」(たい)は、天地が和合して地上のあらゆるものが生成発展する安泰のときです。 
  • ただし「三爻変」ですから、「治にいて乱を忘れず、誠の心を保つこと」が必要ですね。
  • この卦象や卦爻辞から導かれる本日のテーマは、天地人とします。

 

〇「地域を楽しむ」

  • 今日のテーマ「天地人」は、「天の時は地の利に如かず 地の利は人の和に如かず」という孟子の言葉に由来する慣用句です。でも多くの人は、2009年(平成21年)に放映された「天地人」:直江兼続を主人公にした歴史小説を原作とするNHKの大河ドラマを思い起こすかもしれません。
  • 原作者の火坂雅志氏は、その著作『名将の品格』の中でも、「愛」(仁愛)を旗印に掲げて勇猛に戦い、領民と臣下から慕われた武将として「直江兼続」を取り上げています。
  • 直江兼続は、江戸時代の初めに儒学と禅を極めた文化人でもあった人物で、蔵書は5万冊あったといわれます。それらの書物は、後に「禅林文庫」として米沢藩の藩校「興譲館」に引き継がれ、上杉鷹山の改革や人づくりにつながったのです。
  • そういえば当地・四條畷ゆかりの「楠公」:楠木正成・楠正行父子は、鎌倉末期から南北朝時代に生きた武将ですが、儒学や禅なども深く学んで「誠の心」を貫いた人物とされています。

 

〇「観る力を養う」

  • 天地人」は、この世界を構成する基本要素「三才」を指し、「才」は材料、才能、働き、基礎のことです。
  • 孟子は、戦略を立てて物事をうまく運び、目的を達成しようとする際に、天の「時」や地の「利」も必要な要素としながら、それ以上にチームを構成するメンバーの「和」が、最も大切な条件であることを説いています。
  • 私が管理職になって間もない若い頃、ある会合でこのフレーズを使って、得意げにスピーチしたことがありました。ところが、「天の時」を「天の声」と言い間違えてしまい「人の和」を語る前に周囲は失笑・・・恥ずかしい限りでした。語源を踏まえていない生半可な知識はダメだという失敗談です。(笑)