〇「今日の易占から」
- 今日の易占は「水雷屯」の「四爻変」でした。
- 「屯」(ちゅん)は、持てる能力が十分に発揮できない苦難のときです。
- 「四爻変」ですから、協力者を得て苦難を乗り越え、リーダーをサポートすれば道が開けてくるようですね。
- 本日のテーマは「屈して伸びる」です。
〇「地域を楽しむ」
- 1336年初夏の湊川の合戦のあと、場所は観心寺(大阪府河内長野市)。数え11歳の小楠公・楠正行は、足利尊氏から届けられた父・楠木正成の首級と対面したとき、咄嗟に父から授かった剣で自害しようとしました。しかし、母・久子に諭されて踏みとどまり、その後、文武の研鑽に励んで力を蓄えます。
- 正行は、1339年に即位した後村上天皇の下、楠木家の当主・南朝方の武将として力を尽くし、1348年、四條畷の合戦で20数年の生涯を遂げます。
〇「観る力を養う」
- 今日のテーマは、易経の『繋辞下伝』に出てくる以下の文言から「屈して伸びる」としました。
「往くとは屈するなり、来るとは信(伸)ぶるなり、屈信(しん・伸)あい感じて利生ずるなり、尺蠖(せきかく)の屈するは信(伸)びんことを求むるなり」
- これは丸山松幸氏の『易経』から引用した読み下し文ですが。その口語訳は次のとおり。
「去るとは屈すること、すなわち身を縮めて力を蓄えることである。来るとは伸びること、すなわち身を伸ばして力を発揮することである。尺取虫が身を縮めるのは、次に伸びるためだ。」
- 古代、中国の聖人は尺取虫を観ながら、人間としてあるべき生き方について深く考えていたんですね。