易経で自分らしさを磨く

~『易経カード』を人生のシグナルに~

「智・仁・勇」

〇「今日の易占から」

  • 今日の易占は「離為火」の「上爻変」でした。
  • 「離」(り)は、知恵と情熱がほとばしる状況ですが、そこに優しさも必要なときです。 
  • 「上爻変」は、抵抗勢力を鎮め寛大な心で天下を治めます。
  • 本日のテーマは「智・仁・勇」とします。

 

〇「地域を楽しむ」

  • 南北朝時代南朝後村上天皇の下で権力をふるい、公家の立場から終始武家を蔑視して、小楠公・楠正行を四條畷の合戦に向かわせる人物として、北畠親房という存在があります。
  • 当地・四條畷ゆかりの小楠公・楠正行にとって、1344年(興国5年)から1348年(正平3年)の5年間は、北畠親房主戦論の前に抗しがたい苦難の時期だったことでしょう。
  • しかし北畠親房は、文武両道に秀で『神皇正統記』を著した人物でもあります。
  • その中で「政道は正直・慈悲・知恵の三徳を具現化したものであるべき」と説いていますが、この政治理念は、神道や仏教の精神を踏まえつつ、儒教道徳にある「智・仁・勇」の三徳の概念と融合させて論じているように思います。

 

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北畠親房を祀る阿倍野神社(大阪市阿倍野区北畠)

〇「観る力を養う」

  • 儒学における四書の一つ『中庸』に「智・仁・勇の三者は天下の達徳なり」と説かれていて、『論語』では「智の人は惑わず、仁の人は憂えず、勇の人は恐れない」とあります。(読み下し文と口語訳から)
  • 「智」は物事を深く理解する力であり、「仁」は相手の事情や気持ちを思いやる力、そして「勇」は必要な場面や立場で決断する力と解釈しましたが、この3つを兼ね備えて行動に表すことは、なかなか難しいことですね。
  • いわば「理解力」・「共感力」・「決断力」は、「知・情・意」という3つの心の働きに対応しているようにも思います。
  • また「知・情・意」の働きは、人間の心身の部位で観ると「頭・胸・腹」から発していて、日々の自然の動きを観じながら呼吸のリズムをゆったりと整えることが、「三徳」を培う基本姿勢につながっているように思うのですが、いかがでしょうか。