易経で自分らしさを磨く

~『易経カード』を人生のシグナルに~

「矛盾に秘められたエネルギー」

〇「今日の易占から」

  • 今日の易占は「火沢睽」の「四爻変」でした。
  • 「睽」(けい)は、反目し合っている状況ですが、素直な気持ちで接していけば分かり合えるはずですね。 
  • 「四爻変」ですから、孤独な思いの中、いずれしかるべき人物に誠意が通じます。
  • 本日のテーマは、「矛盾に秘められたエネルギー」とします。

 

〇「地域を楽しむ」

  • 当地域・四條畷市大阪都市圏近郊にあって、のどかな自然や田園風景もある利便性と快適性を兼ね備えたまちです。
  • ただ、1960年代以降の高度成長で人口が急増したときに、計画的なまちづくりが誘導できていないため、路線バスのメインルートに歩道空間がないなど、道路の未整備による「歩き難さ」が目立ちます。
  • 一つの都市が活力を維持するには、ある程度の定住人口が必要ですが、人口の増加と同時に道路網を中心とする都市基盤を整えていくことも不可欠です。
  • 人口増に伴う税財源の増収があるときに、将来のために計画的に道路などの公共インフラ整備に投資することは、自治体経営の基本です。
  • 市域を南北に通るかつての東高野街道(旧国道170号)は、四條畷の合戦をはじめ数々の歴史上の舞台に出てくる重要な街道ルートの一つです。
  • この道路を、歴史をひもときながら寛いで歩けるような道にデザインし整備できれば、内外の人々に喜ばれることは間違いありませんが、そのためには財源も必要です。

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    四條畷の合戦と東高野街道(「道標案内で歴史街道散歩なわて」から)
  • まちのグレードやブランド力を高める「投資」とその財源となる「税収」、この「投資と税収」は卵と鶏のように「税収がないから投資できないのか、投資しないから税収が伸びないのか」単純に短期では判断できませんが、この「投資と税収」の矛盾(葛藤)の中に、魅力と活力のあるまちづくりに必要なエネルギーが秘められているように思います。

 

〇「観る力を養う」

  • ドイツの思想家であり教育者・哲学者のヘーゲルは、大成した「弁証法」を論じる中で「矛盾はあらゆる運動と生命性の根源である。あるものはそのうちに矛盾をもつかぎりにおいてのみ運動し、そのかぎりにおいてのみものを突き動かし、また活動しようとする性質をもっている。」と指摘しています。
  • この「弁証法」は、その後マルクス・エンゲルスレーニン、そして毛沢東などによって「唯物論弁証法」として、共産主義社会をめざす階級闘争のための理論に使われたりもします。
  • しかしヘーゲルの「弁証法」は、ヘーゲル自身の世界観に至る認識・思考の普遍的な原理であり、「矛盾」の捉え方も極めて哲学的にその本質を説いています。
  • 易経』の「繋辞上伝」に「一陰一陽之謂道」(一陰一陽これ道と謂う)、つまり「物事はすべて陰と陽の相互の対立及び転化が止むことなく進行する。その原理の現われが〝道〟である。」とあります。
  • ヘーゲルの「弁証法」と『易経』の相通じているところが観えます。