易経で自分らしさを磨く

~『易経カード』を人生のシグナルに~

「人の和」

〇「今日の易占から」

  • 今日の易占は「水地比」の「四爻変」でした。
  • 「比」(ひ)は、「親しむ」ことであり、困難な課題にもチームが一丸となって取り組みます。 
  • 「四爻変」ですから、リーダーを忠実に支える立場ですね。
  • 本日のテーマは「人の和」とします。

 

〇「地域を楽しむ」

  • 当地域・四條畷市の東部・北生駒の国定公園にある「室池(むろいけ)」は、古池・中ケ池・砂溜池・新池という4つの池から成る貴重な農業用水用ため池です。
  • 四條畷市史第1巻』によると、その起源については明確な記録がなく、条里制開拓水田が開け農業技術も進歩する平安期と考えるのが妥当、と判断されています。
  • また併せて、「氷室池(ひむろいけ)」という古来より伝わる名称から推察した木間正願寺の和尚の話から、『延喜式』に記される用明天皇期(6世紀末)の氷室設置に起源を求め、後に谷間を堰き止めて用水池を順次築造していったのではないか、という説も紹介しています。
  • 「新池」は、名前のとおり4つの池の中では一番新しく(とはいえ150年以上前ですが)、1858年(安政5年)の江戸幕末期に、より安定的な水源を確保するために築造されたものです。
  • 新池の水源は、他の3つの池とは異なり東部の田原地域・天野川流域の谷水であったために、その築造に当たっては上田原・下田原をはじめ逢坂・龍間など、流域に関わる村々との調整に大きな労力を要したことが記録されています。いつの時代も米づくりは水源が命であり、人々の一致協力が不可欠ですからね。
  • したがって、新池の水も古池を経由して権現川に流れているわけです。

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    むろいけ園地の案内図から

 〇「観る力を養う」

  • 今日のテーマ「人の和」は、『孟子』の「公孫丑(こうそんちゅう)」に出てくる有名な言葉です。
  • 読み下し文では「天の時は地の利に如(し)かず。地の利は人の和に如かず。」となりますが、わが国では「天の時・地の利・人の和」という"ことわざ”として使われます。
  • 「天の時」は天から与えられた絶好のチャンス、「地の利」は有利な地理的条件、ひいては地理的な条件が有利に働くこと、そして「人の和」とは、人々の一致団結を指します。
  • 孟子』の中では、城攻めのケースを例に挙げて、吉凶を占うなどして入念に導き出した、攻撃のためのベストタイミングのことを説明し、「人々の心の一致」が何よりも大切なものであることを説くのです。
  • こうした孟子の考えは、やはり『易経』(その中でも「水地比」という卦)がベースになっているように観じます。