易経で自分らしさを磨く

~『易経カード』を人生のシグナルに~

「幼児教育の根幹」

〇「今日の易占から」

  • 今日の易占は「地山謙」の「四爻変」でした。
  • 「謙」(けん)は、慎ましく振舞い今の立場に止まって磨きをかけるときです。 
  • 「四爻変」ですから、謙虚な姿勢を貫くことで順調に運びます。
  • 本日のテーマは、「幼児教育の根幹」とします。

 

〇「地域を楽しむ」

  • 筑前福岡藩出身で江戸前期の儒学者貝原益軒は、長崎・京都・大坂・江戸に遊学し、当地域・四條畷もその途上の一場面として『南遊紀行』に記されています。
  • 2018年(平成30年)12月の「なわて学」講座では、講師の扇谷昭氏から「江戸期、貝原益軒が歩いた頃の四條畷」というテーマで、版本:『南遊紀行』の基になった日記:『南遊記事』と合わせて興味深く学ぶことができました。
  • 元禄の時代、益軒は旅の記録を日記の形で『南遊記事』にまとめていたようです。その後24年の歳月を経て、益軒は亡くなる1年前にこれを書き直して『南遊紀行』を出版しているのです。すでに益軒は80歳を超えていました。

 

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『南遊紀行』挿入された図(冊子「なわて学」第10号から)

〇「観る力を養う」

  • 今日のテーマ「幼児教育の根幹」は、貝原益軒の著書『家訓』から引いてみました。
  • 益軒の著作としては、当時のベストセラ-『養生訓』を含めて「十訓」といわれますが、子孫のために綴ったとされるこの『家訓』は、「聖学須勤」「幼児須教」「士業勿怠」の3章20カ条から構成されています。
  • まず「聖学須勤」では、聖人の教えを学び志を立てる「聖学」について説き、己を誇り人を侮る「矜」は「天下の悪徳」であり、逆に智を開き善に進むための徳たる「謙」は「天下の美徳」であると説きます。
  • また「幼児須教(幼児すべからく教ゆべし)」では『和俗童子訓』同様の教育論から、「小児ははやく教べし」「後には善事を教へても移らず」とし、その中で「幼時の教えは、繁雑であってはならない。煩労だと学問がいやになる。難しく教えて、子どもの気持ちをくじいてはいけない。」「子どもの年齢や性質に合わないことを強制してはならない。年頃に応じた教育をすべきである。その子どもの生まれ付きをわきまえて、過ぎたるは抑え、足らざるは補って、中庸にかなうようにせよ。」「小児には偽りを教えたり、脅して臆病の癖を付けさせたりしてはならない。子どもの怠り・気随(わがまま)を許さず、私欲を増長させてはならない。」と述べています。
  • そして年齢と性質に応じた具体的な教育方法(読み・書き・算盤、諸芸等)や先祖崇拝などについて、分かりやすく説くのです。
  • なお「士業勿怠」では、武士の職分や日常生活での基本的心得(倹約、文武両道、忠孝勤倹)を説き、後の方では、「貝原家では15歳になったら以上の家訓を代々伝授すべきもの」としています。