易経で自分らしさを磨く

~『易経カード』を人生のシグナルに~

「人生の五計」

〇「今日の易占から」

  • 今日の易占は「風火家人」の「四爻変」でした。
  • 「家人」(かじん)は、家庭の安定・円満の要になる立場であり、人間社会の基礎基盤になる家族を守ります。 
  • 「四爻変」ですから、柔和に接して計を怠らず、万事順調です。
  • 本日のテーマは、「人生の五計」とします。

 

〇「地域を楽しむ」/「観る力を養う」

  • 当地域・四條畷ゆかりの東洋哲学者・安岡正篤氏が、著書や講演の中で何回も説いている言葉の一つに「人生の五計」があります。
  • 「五計」とは、「生計・身計・家計・老計・死計」をいい、中国・宋の時代の哲人官吏と称される「朱新仲(しゅしんちゅう)」の言葉とされています。(『安岡正篤「やりたいこと」を必ずやり遂げる生き方』(寺師睦宗著1984三笠書房刊))
  • 安岡正篤氏は、この五計を「いかに生きるべきか(生計)、いかに社会に対処していくべきか(身計)、いかに家庭を営んでいくべきか(家計)、いかに歳を取るべきか(老計)、いかに死すべきか(死計)」と解釈します。(『人生の五計 困難な時代を生き抜く「しるべ」』2005年PHP研究所刊)
  • また、明治時代の書物で歴史上の人物等にまつわる物語のエッセンスをまとめた『芳譚』(ほうたん/明治42年刊)には、184あるテーマの一つとして「人に五計あり」という項目が収録されていて、この中では、次のように説明されています。(口語訳から)

「10歳の頃は、父母の養いで成り立っているから、父母の教えに背かない(生計)。20歳は身を慎んで、学問、芸、家学を学び、身を立てる計画をすべし(身計)。30~40歳は家庭を営み、保つ計画をすべし(家計)。50歳では、世事に慣れていない子孫のために父親として計画をすべし(老計)。60歳になったら死後のことを計画すべし(死計)。」

  • その他では、江戸時代の中頃に健康・養生法を説いた『やしなひ(い)草』に、「五計」として以下の5項目が掲げられています。
  1. 一日の計は早朝にあり。
  2. 一月の計は一日にあり。
  3. 一年の計は早春にあり。
  4. 一生の計は若き時にあり。
  5. 平生の計は家内和順にあり。