〇「今日の易占から」
- 今日の易占は「地水師」の「四爻変」でした。
- 「師」(し)は、集団・軍団であり、よき指揮者(リーダー)を得て勝負に臨みます。
- 「四爻変」ですから、難が予測されるときは退くことが賢明です。
- 本日のテーマは、「及ばないときは退く」とします。
〇「地域を楽しむ」
- 当地域・四條畷ゆかりの楠木一族は、鎌倉~南北朝時代という混乱期にあって、その戦い方が多種・多様・自在であり、兵法の本質を究めています。
- 今の大阪府河内長野市を拠点にしていた大江時親(不詳-1341)は、若い頃の楠木正成(1294-1336)に兵法『闘戦経』(とうせんきょう)を教えたという伝承があります。
- この『闘戦経』は、平安時代末期に成立したとされる日本最古の兵法書です。この書を著し、代々伝えてきたのが、古代から朝廷の書物を管理してきた大江(おおえ:大祖宰~大枝)家であり、鎌倉幕時代には、源頼朝から実朝の三代にわたって、兵法師範として伝授してきたといわれています。
- 大江家の思想には「闘戦経は孫子と表裏す」とあり、『孫子』(戦略・戦術)を学ぶ将は『闘戦経』(兵としての精神・理念)も学ぶことが重要であるとされています。
〇「観る力を養う」
「故に、用兵の法は、十なれば則ち之を囲む。五なれば則ち之を攻む。倍すれば則ち之を分かつ。敵すれば則ち能く之と戦う。少なければ則ち能く之を逃る。若かざれば則ち能く之を避く。故に、小敵の堅なるは大敵の擒なり。」
- その口語訳は、以下のとおり
「したがって、軍隊を運用する時の原理原則として、自軍が敵の10倍の戦力であれば、敵を包囲する。5倍の戦力であれば、敵軍を攻撃せよ。敵の2倍の戦力であれば、相手を分断すべきである。」「自軍と敵軍の兵力が互角ならば必死に戦うが、自軍の兵力の方が少なければ、退却する。」「敵の兵力にまったく及ばないならば、敵との衝突を回避しなければならない。」「だから、小兵力しかないのに、無理に戦闘をしかけるとすれば、敵の餌食となるだけだ。」
- 大阪では昨日3日、新型コロナの第3波で医療体制の非常事態宣言が発令されました。
- コロナウィルスに対処するワクチンも治療薬も未完成の現状では、「及ばないときは退く」のが賢明かもしれません。