易経で自分らしさを磨く

~『易経カード』を人生のシグナルに~

「労多くして」

〇「今日の易占から」

  • 今日の易占は「水火既済」の「三爻変」でした。
  • 「既済」(きさい、きせい)は、物事が一通り完結するとき。新たな展開をイメージして挑む心構えが必要です。 
  • 「三爻変」ですから、苦労しても十分な成果が得られない感じですね。
  • 本日のテーマは、「労多くして」とします。

 

〇「地域を楽しむ」

  • 今年になって再び実現の可能性があった「大阪都構想」は、残念なことに11月初めに大阪市有権者を対象に実施された住民投票で否決されました。
  • 2015年(平成27年)に実施された最初の住民投票に至る経過を含め、この間、約10年に及ぶ制度改革の取組みが、一定の終結をみたわけです。
  • この構想の推進に関わった大阪府と市の関係者の粘り強い取組みに、心からを労いの言葉を送りたいと思います。
  • 「構想」は否決されても、これまでに議論されてきた方針、特に二重・二元行政の撤廃や特定の行政領域における各々の守備範囲の再構築については、実質的な改革を進めることが望まれます。
  • 昨日報道されたところでは、大阪市立高校(現在21校)の府教育委員会への移管が、令和4年4月に実現する流れあることは、この間の取組みの大きな成果として評価できる部分でしょう。

 

〇「観る力を養う」

  • 本日のテーマ「労多くして」は、故事ことわざに出てくるフレーズです。
  • 元々は、『荘子(天道篇)』にある以下の文言から引かれたもの。

「今蘄行周於魯、是猶推舟於陸也。労而無功、身必有殃」(原文)

「今の魯で周時代のやり方を用いるのは、陸を舟で進もうとするようなもので、苦労は多いが益は少なく、必ず問題が生じる。」(現代語訳)

  • 「労多くして功少なし」の意味は、苦労ばかり多くて、効果が上がっていないこと。「労」とは、骨を折ること。「功」とは、効き目のことですね。
  •  古代中国の「荘子」が語る時代ですから、紀元前3~4世紀頃の言葉です。
  • 易経』は周の時代より前から伝わっていますから、おそらく「荘子」も易に学び、「水火既済」の「三爻」を参照したことでしょう。