易経で自分らしさを磨く

~『易経カード』を人生のシグナルに~

「礼儀を尽くす」

〇「今日の易占から」

  • 今日の易占は「天沢履」の「五爻変」でした。
  • 「履」(り)は、履(ふ)む。先人の教えに従い、礼を正して物事を進めます。 
  • 「五爻変」は、権力を持っていても独断専行は慎みます。先人の教えを大切にすることですね。
  • 本日のテーマは、「礼儀を尽くす」とします。

 

〇「地域を楽しむ」

  • 「礼儀を尽くす」というフレーズから、大阪の歴史を辿る中でイメージする武将の一人が「大谷吉継(おおたに よしつぐ)」です。
  • 吉継は、戦国時代から安土桃山時代にかけての武将であり、豊臣秀吉の家臣で、越前・敦賀城主でした。秀吉亡き後の豊臣方にあって、徳川家康とも懇意であったことが伝えられています。
  • そんな吉継は、病に侵されながらも親友の石田三成と家康との仲直りにも奔走し、三成から家康に対する挙兵を持ちかけられた際には、3度にわたって「無謀であり、三成に勝機なし」と説得します。
  • しかし吉継は、三成の固い決意と熱意を受け止めて、諸方面の情報から西軍の敗戦を予測しながらも息子らと共に三成の下に馳せ参じました。
  • 関ケ原の戦いでは、病に侵された身体で輿に乗ったまま指揮を執りましたが、小早川秀秋らの寝返りもあって敗戦し、35年の生涯を自害して閉じました。

 

〇「観る力を養う」

  • 本日のテーマ「礼儀を尽くす」の「礼儀」は、「人間関係や社会生活の秩序を維持するために人が守るべき行動様式」のことです。
  • 大阪ゆかりの人物で「礼儀を尽くす」といえば、やはり経営の神様と称される松下幸之助氏でしょう。
  • 幸之助氏が体調を崩して入院した時に、見舞の面会を希望する相手に対して、(以前から約束していたこともあり)病院の応接室にスーツに着替えてネクタイをして現われた。というエピソードが伝えられています。
  • この一例のように「礼儀」を実践していた同氏は、次世代の政治リーダーを養成する松下政経塾においても、「礼儀はいつの世にも必要である。礼儀は人間だけのもの。つまり礼儀を知らないのは人間ではないということ」と語り、塾生に対しては、特に「日常生活での礼儀に気をつけて」「まず、人に敬意をはらうこと。人を敬すれば、自分も敬されるようになる」と説いていました。
  • 「礼儀」の真意が伝わるのは、単に行動の形式だけでなく、日頃から相手方に対して心から敬意を持つことが、不可欠な前提条件といえますね。