易経で自分らしさを磨く

今日の易占から/地域を楽しむ/観る力を養う

「隠棲」

〇「今日の易占から」

  • 今日の易占は「水天需」の「初爻変」でした。
  • 「需」(じゅ)は、待つとき。チャンスはすぐ近くまで来ているので、始動に向けて準備します。 
  • 「初爻変」ですから、世間の喧騒から逃れて、出番を待っている状況ですね。
  • 本日のテーマは、「隠棲」とします。

 

〇「地域を楽しむ」

  • 中世の鎌倉末期、天皇親政をめざす後醍醐天皇と大楠公楠木正成が出会うキッカケについて、軍記もの・『太平記』は、以下のように物語ります。
  • 当時の後醍醐天皇は、鎌倉幕府の統治機関・六波羅探題から身を守るため、笠置山に隠棲していましたが、馳せ参じる武者は小者しかいない状況でした。
  • ある時、天皇は眠りの中で「どこにいても、あなたの身を隠す場所はありません。木陰に南向きの座がありますから、身をそこに置くのが良いでしょう」とのお告げを、二人の子どもから聞いて目を覚まします。
  • そこで天皇は、「『木』と『南』を合わせたら『楠』になる。つまり、天は『楠』という者が私を守ってくれると伝えている。」と解釈し、『楠』という字の者について情報を集めた結果、河内に楠木正成という人物がいた。」というものです。

 

〇「観る力を養う」

  • 本日のテーマ「隠棲」は、「俗世間から離れて、静かに暮らすこと。」です。
  • 紀元前11世紀の古代中国・周の文王の時代、軍師として高名な呂尚(りょしょう)は、「太公望」と号し、後に斉の始祖となる人物です。
  • 元々は殷の紂王(ちゅうおう) に仕えていましたが、この王は無道な統治者でしたので立ち去って隠棲し、日々魚釣りをしていたと伝えられます。
  •  周の文王との出会いについては、いくつか説があるようですが、ポピュラーなのは以下のとおり。
  • 周の文王が猟に出る前に占いをしたところ、獣ではなく人材を得ると出ました。
  • 狩猟に出ると、渭水(いすい・黄河の支流)で釣りをしていた呂尚に出会います。二人は語り合い意気投合し、文王は「吾が待ち望んでいた人物である」と喜びます。そして、呂尚は文王に軍師として迎えられるのです。
  • 易経』は、周の文王の時代に「周易」として集大成されました。その64卦のうち「水天需」は、まさに諺でいう「果報は寝て待て」です。
  •  何もしないで「果報」(幸運)は得られませんので、その真意は「人事を尽くして天命を待つ」の方に近いと思います。
  • 「水天需」の初爻変は、俗世間から離れて身の危険を避ける「隠棲」の身ですね。