易経で自分らしさを磨く

~『易経カード』を人生のシグナルに~

「衆知を集める」

〇「今日の易占から」

  • 今日の易占は「沢地萃」の「三爻変」でした。
  • 「萃」(すい)は、集まる。小川が徐々に集まって、大河に注ぎます。 
  • 「三爻変」ですから、いくら集まっても知恵が出ないこともありますが、仲間を信じて発信し続けます。
  • 本日のテーマは、「衆知を集める」とします。

 

〇「地域を楽しむ」

  • 大阪・関西で起業し、世界の家電メーカー「パナソニック」の基盤を築いた経営の神様・松下幸之助氏は、「衆知」「信解」など独自の言葉をいくつか創り出しています。
  • 松下氏は、その著『実践経営哲学』の中でも、「衆知を集めた全員経営」を終始一貫心がけ、「全員の知恵が経営の上により多く生かされれば生かされるほど、その会社は発展する」と述べています。
  • 同氏が「衆知を集める」ことを考えた理由として、自身の学問・知識が足りないゆえの必要に迫られたこと、そして人間である以上、その知恵にはおのずと限りがあり、考えの及ばないところや片寄った点があると失敗につながりかねないことから、事業を成功させるためには不可欠なこと、という2つの認識を挙げています。
  • また、「部下にできるだけ仕事を任せて、その自主性を生かすことも、衆知を生かす一つの行き方である」とも述べています。

 

〇「観る力を養う」

  • 松下幸之助氏の「衆知を集める」について、もう少し観ていきます。
  •  同氏は、この考え方を説きつつ、単なる「多数知」については、次のように戒めています。

 「衆知を集めるといっても、…自分の自主性、主体性はしっかりと持っていなくてはならない」

「あくまで自分の主体性を持ちつつ、他の人の言葉に素直に耳を傾けていく、…経営者としての主座というものをしっかり保ちつつ衆知を集めていくところに、ほんとうに衆知が生きてくるのである。」

  • 「経営の神様」と呼ばれる人物でも(だからこそ?)、ここまで謙虚な姿勢で周囲から知恵や力を求めてきたわけですから、私のような凡人は、なお一層心する必要がありますね。