易経で自分らしさを磨く

~『易経カード』を人生のシグナルに~

「内観の法」

〇「今日の易占から」

  • 今日の易占は「沢水困」の「上爻変」でした。
  • 「困」(こん)は、八方塞がりで苦しむ状況にあるときです。 
  • 「上爻変」ですから、これまでの行いをしっかりと反省して、今後の教訓として活かすことが大切ですね。
  • 本日のテーマは、「内観の法」とします。

 

〇「地域を楽しむ」

  • 当地域・四條畷の南野・畑にある浄土宗の弥勒寺は、その起源が1564年(永禄7年)とされ、『舎利吹き観音』の民話も伝えられる由緒あるお寺です。
  • その境内には、十三仏塔・石灯籠・庚申塔などの石造物もありますが、室町時代の初期以前の作とされる仏教絵画『阿弥陀来迎図』が所蔵されています。
  • 平安時代に開かれ鎌倉時代になって熟成した浄土信仰、中でも「阿弥陀信仰」が、念仏とともに深く民衆に浸透したことを物語る逸品の一つでしょう。

 

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弥勒寺所蔵「阿弥陀来迎図」(四條畷市史第5巻から)

〇「観る力を養う」

  • 本日のテーマ「内観の法」は、江戸時代の禅僧で臨済宗中興の祖・白隠禅師によって確立された心身修養法の一つです。
  • 「内観の法」は、病を治し健康を増進するための実践術として、夜眠る前や目覚めた時に寝床で練るものとされています。
  • 日頃の煩わしいことを可能な限り手放し、仰向けに寝て目を閉じ、両手両脚を適度に伸ばしてリラックスします。
  • その状態で、自己の下腹に意識を集中し、静かに腹式呼吸を続けながら、次の4つの句を繰り返し唱えます。

一、わがこの気海丹田腰脚足心、まさに是れわが本来の面目、面目何の鼻孔かある。

二、わがこの気海丹田、まさに是れわが本分の家郷、家郷何の消息かある。

三、わがこの気海丹田、まさに是れわが唯心の浄土、浄土何の荘厳かある。

四、わがこの気海丹田、まさに是れわが己身の弥陀、弥陀何の法をか説く。

(※以下は私流に、現代文に超意訳)

1.気海丹田、腰脚足心、自己本来の元気が湧いてくる。

2.気海丹田、祖先父母から贈られた自分の生命がある。 

3.気海丹田、浄土は心の中にある。

4.気海丹田、自分本来の無限の力が湧いてきて、真に落ち着き阿弥陀仏となる 。

  •  禅師は、これを何度も何度も繰り返し、工夫することによって、活力が下腹から両脚に充満し、神経衰弱や心臓病、肺病といった難治の病が必ず回復すると説いています。
  • この「内観の法」には、四則:「本来の面目」「本文の家郷」「唯心の浄土」「己身の弥陀」があり、その4つ目が「己身の弥陀」です。
  • 「弥陀(みだ)」は、南無阿弥陀仏の「阿弥陀仏」のことです。
  • 「弥陀」は、「無量、無辺」つまり量り知れない無限の力、あるいは万物の創造の 源を意味しています。
  • 我々の心の奥には、阿弥陀仏が宿っていることを、禅師は日常生活にも活用できる方法で教えてくれているわけですね。