易経で自分らしさを磨く

~『易経カード』を人生のシグナルに~

「隠忍自重」

〇「今日の易占から」

  • 今日の易占は「水天需」の「初爻変」でした。
  • 「需」(じゅ)は、満を持して、しかるべき時機が来るのを待つときです。 
  • 「初爻変」ですから、状況の推移を俯瞰しながら、田舎で身を慎みます。
  • 本日のテーマは、「隠忍自重」とします。

 

〇「地域を楽しむ」

  • 当地・四條畷ゆかりの楠木一族は、鎌倉末期から南北朝の時代に南朝方に仕える中核的な軍団として、父子それぞれに最期まで天皇の要請に応じ、力を尽くしました。
  • しかしながら、天皇のために考え抜いた窮余の献策も、その身分が地方の豪族出身であるがゆえに、朝廷の公家たちの嘲笑に付されてしまう状況にありました。
  • 1336年(延元元年)、攻め上ってくる足利軍に応戦することとなった楠木正成、そして1348年(正平3年)、北朝方・高師直の軍との戦いに臨むこととなった楠正行、その二人はまさに「隠忍自重」の末に、死を覚悟する決断を下したことでしょう。

 

〇「観る力を養う」

  • 本日のテーマ「隠忍自重」は、「怒りや苦しみなどをじっとこらえて、軽々しく行動しないこと。また、そうするべきであるという戒め。」を意味する四字熟語です。
  • 分解すると「隠忍」は、本心を秘めて、つらい気持ちを表面に出すことなく堪え忍ぶこと。そして「自重」は、自分の行動を慎むことです。
  • その正反対の行動を意味する「軽挙妄動」は、「軽挙」つまり軽率な行動、また「妄動」は物事の是非を深く考えないでたらめな行動ですね。
  •  歴史上の出来事は、時代背景とその人物の置かれた立場をよく理解し、また事後の成り行きまで十分に吟味しなければ、的確な評価は下せません。ですが、時の諸情勢に通じた楠木父子が、極めて強い自制心を持っていたことは、想像に難くありません。
  • 易経』の「需」卦は、「様々な状況において、自分の置かれた立場をしっかりと認識し、いかにして行動を自制するか」について、常に的確に示唆しています。