易経で自分らしさを磨く

~『易経カード』を人生のシグナルに~

「切磋琢磨」

〇「今日の易占から」

  • 今日の易占は「兌為沢」の「初爻変」でした。
  • 「兌」(だ)は、笑い転げて戯れるイメージ。互いに高め合える関係づくりが大切です。 
  • 「初爻変」ですから、誰とでも調和して順調に進みます。
  • 本日のテーマは、「切磋琢磨」とします。

 

〇「地域を楽しむ」

  • 国立大学法人の「大阪大学」は、わが国の第6番目の帝国大学として1931年(昭和6年)に創設されています。(医学部と理学部の2学部)
  • その学問的系譜は、江戸時代の1724年(享保9年)に設立された「懐徳堂」にさかのぼり、特定の学派・学説にとらわれない自由な学風が受け継がれています。
  • また、その原点は緒方洪庵1838年天保9年)に設立した「適塾」(「適々斎塾」)に見いだすことができます。したがって、大阪大学には緒方洪庵の「人のため、世のため、道のため」という精神と大阪人の学問への思いが受け継がれています。

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    大阪市中央区にある「適塾
  • 作家の司馬遼太郎氏は、歴史小説花神』の冒頭に「適塾」のことを記していますが、その主人公である大村益次郎は、「適塾」の4代目塾頭も務めた日本近代軍制の創始者です。
  • それから10代目の塾長を務めた福澤諭吉が、1858年(安政5年)に江戸に開いた蘭学塾「慶應義塾」は、「慶應義塾大学」の前身であり、現在は小学校から大学・大学院までを擁する、日本で最も長い歴史を持つ総合学塾として多くの人材を輩出しています。
  • 特に「実学」の重要性を説いた福澤の志と理念が受け継がれていますが、福澤のいう「実学」はすぐに役立つ学問ではなく、「科学(サイエンス)」を指し、実証的に真理を解明し問題を解決していく科学的な姿勢を「実学の精神」としています。
  • さらに、大隈重信が創設した「早稲田大学」の理念をひもといてみると、「自由・進取・反骨」を建学の精神のキーワードとしていることが分かります。

 

〇「観る力を養う」

  • 本日のテーマ「切磋琢磨」の意味から、ピックアップしてみました。
  • 「切磋」は、「骨や象牙などを切ったり削ったりする」意味であり、「技芸や学問に努めること」です。また「琢磨」は、「石や玉を打って磨くこと」であり、同様に「学問・技芸の習得に励み、それを向上させること」を意味しています。
  • これらを合わせた四字熟語「切磋琢磨」は、「学問や道徳、技芸などに励み」、また「仲間同士で戒め合う、また励まし競い合って学問や道徳に磨きをかけること」を表現しています。
  • 「切磋琢磨」の由来については、孔子が編成した中国最古の詩歌集で「四書五経」にも数えられる『詩経の「衛風淇奧」(えいふうきいく)篇にある「如切如磋、如琢如磨」(「切」は骨の、「磋」は象牙の、「琢」は玉の、「磨」は石の、それぞれ加工法に基いたもの)とされています。
  • 「切磋琢磨」は、多様な人物と自由に交わり刺激を与え合いながら、様々な手段方法で自分自身を磨いていく…、そんな感じですね。