易経で自分らしさを磨く

~『易経カード』を人生のシグナルに~

「郷に入れば、郷に従う」

〇「今日の易占から」

  • 今日の易占は「火山旅」の「上爻変」でした。
  • 「旅」(りょ)は、孤独でリスクのある道程に向かうときです。 
  • 「上爻変」ですから、傲慢な態度は改める必要がありますね。
  • 本日のテーマは、「郷に入れば、郷に従う」とします。

 

〇「地域を楽しむ」

  • 当地・四條畷は、最古の正史『日本書紀』を起点とする「地名の歴史」を辿ると、「河内国・讃良郡・甲可郷」と称されていた地域であったことが分かります。
  • 平安時代中期に作られた辞書『和名類聚抄』(わみょうるいじゅしょう、略称「和名抄(わみょうしょう))所収の古代地名(国郡郷名)を収録した「古代地名検索システム」(奈良文化財研究所)でも確認できます。
  • 明治期の市制・町村制施行の際、1888年明治21年)9月に南野・中野・蔀屋・清滝・逢坂・岡山・砂の7つの村が合併する旨の上申書を提出し、法的な人格を持った「甲可村」が、その翌年(明治22年)の4月からスタートしています。
  • 「甲可」という呼称の由来は、江戸時代の『岡山高橋家文書』の地図に「当地を甲可庄と呼ぶは、津桙神社が鎮座する赤山は亀の甲に似ていることで甲可山という。そこから甲可庄という」と記されていることが拠り所とされています。(『なわて学第8号』)
  • 滋賀県・近江の「甲賀」とともに、朝鮮半島から渡来した「鹿深(かふか)臣」との関りを示唆するもの(『増補大日本知命辞書』第二巻)もありますが…

 

〇「観る力を養う」

  • 本日のテーマ「郷に入れば、郷に従う」は、「風俗や習慣はその土地によって異なるものだから、新しい土地に入ったら、その土地の風俗や習慣に従うべきこと。また、ある組織に属したら、その組織の規律に従うべきこと。」を説くものです。
  • その原典は『童子教(どうじきょう)』という鎌倉時代から明治中頃まで使われた子ども用教訓書の中にある(原文)「入郷而従郷、入俗而随俗」:(読み下し文)「郷に入りては而ち郷に随い、俗に入りては而ち俗に随う」とされています。(中国のことわざ『入郷随俗』からとする説明もある。)
  • 「郷」とは、村里の意味ですね。
  • 童子教(どうじきょう)』は、子どもが身につけるべき基本的な素養や、仏教的、儒教的な教えが盛り込まれており、江戸時代には寺子屋の教科書として重宝されたようです。
  • かつての「郷」は、今でいうと「基礎自治体」の区域を指すことになるのでしょうか。
  • その土地の風俗や習慣は、時代の流れとともに変化していきますが、地域の近隣関係や自治体を含めた共同体を持続していく上では、今も昔も「郷に入れば、郷に従う」は、重要な心掛けの一つだと思います。