〇「今日の易占から」
- 今日の易占は「地水師」の「上爻変」でした。
- 「師」(し)は、チームを動かすとき。志のある良きリーダーに任せることが重要です。
- 「上爻変」ですから、課題達成後の人事を誤らないことですね。
- 本日のテーマは、「功には賞(俸禄)を、徳には官(地位)を」とします。
〇「地域を楽しむ」
- 明治維新の「三傑」、指導的役割を果たした人物といえば、薩摩藩士の西郷隆盛と大久保利通、そして長州藩士・木戸孝允です。
- 当地・四條畷ゆかりの小楠公・楠正行の墓碑銘を揮毫したのは、内務卿・大久保利通でした。
- また西郷隆盛・南洲翁は、島送りの獄中にあっても、その志を失うことなく儒学等の学問を続け、大楠公・楠木正成を「軍師」として讃えた漢詩なども残しています。
〇「観る力を養う」
- 本日のテーマ「功には賞(俸禄)を、徳には官(地位)を」は、『南洲翁遺訓』の中に『書経』(中国古典の『四書五経』の『五経』で『易経』の次に数えられる)の教えを引用して南洲翁が語る、以下の言葉から始まっています。
- 少し長くなりますが、原文から観てみます。
「心を公平に操り、正道を踏み、広く賢人を選挙し、能く其の職に任ふる人を挙げて政柄を執らしむるは、即ち天意也。夫れ故、真に賢人と認る以上は、直に我が職を譲る程ならでは叶はぬものぞ。故に何程国家に勲労有るとも、其の職に任へぬ人を官職を以て賞するは善からぬことの第一也。官は其の人を選びて之れを授け、功有る者には俸禄を以て賞し、之れを愛し置くものぞ…、『尚書』(=『書経』)に…『徳懋(盛:さか)んなるは官を懋んにし、功懋んなるは賞を懋んにする』と之れ有り、徳と官と相ひ配し、功と賞と相ひ対するは此の義にて候ひしや…」 - この大意は、「功禄徳地」つまり「功績のある者にはより高い給与を与え、人徳のある者にはより高い地位を与えよ」、したがって「功績のある者でも人徳のない者には高い地位を与えてはならない。」と説くものです。
- 強固な組織体制づくりを実現した歴史人物では「徳川家康」を抜きに語れませんが、この「功禄徳地」に「能(能力)ある者には職(職責)を」加えた「功禄・徳地・能職」、この3つで適材適所の人事処遇をするのが、長続きする秘訣のようですね。