易経で自分らしさを磨く

~『易経カード』を人生のシグナルに~

「大阪都構想の着地点」

〇「今日の易占から」

  • 今日の易占は「雷風恒」の「上爻変」でした。
  • 「恒」(こう)は、相性がよく、平穏で安定した状態。所期の目的を忘れずに行動します。 
  • 「上爻変」ですから、自らの立場や状況の変化を弁えることが大切ですね。
  • 本日のテーマは、「大阪都構想の着地点」とします。

 

〇「地域を楽しむ」

  • コロナ対策以外の動きでは、大阪府と市それぞれの議会において、いわゆる「府市一元化条例」が可決されたことが注目されます。
  • 今日の「毎日新聞」から、その内容を図で解説した部分を参考情報として切り抜いてみました。

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    2021.3.27付け毎日新聞朝刊から
  • 昨年11月の初めに、大阪市有権者を対象に実施された住民投票で、いわゆる「大阪都構想」が再度否決されました。
  • それから5か月が経過し、「府と市の役割・権限を整理するための新たな条例の制定」という形で現実的な決着をみたわけです。

〇「観る力を養う」

  • 大阪都構想の着地点」は、具体的には「政令指定都市大阪市が持っている都市計画や成長戦略に関わる権限を広域行政体である大阪府に一元化する(事務委託する)」ことを主眼とする条例制定によって、一つの着地点が示されました。
  • これまで大阪都構想を推進してきた関係者のご苦労が、一定報われたように思います。
  • 後は、大阪府大阪市が各々の役割・機能を分担しながら、2025年の「大阪・関西万博」の成功という形で、その成果を内外に示すことが重要であると考えます。

「序・破・急(じょはきゅう)」

〇「今日の易占から」

  • 今日の易占は「風山漸」の「四爻変」でした。
  • 「漸」(ぜん)は、徐々に、そして着実に進展します。手順を踏むことが大切ですね。 
  • 「四爻変」ですから、しっかりとポジションを確保してリーダーに従います。
  • 本日のテーマは、「序・破・急」とします。

 

〇「地域を楽しむ」

  • 当地・四條畷では、例年3月の今頃に楠正行公が活躍した南北朝時代の武者行列を中心に、子どもたちを主人公にした「楠公まつり」が開催されています。
  • 今年は、(やむを得ないことですが)コロナ禍を避けるために中止されました。
  • 例年であれば、メイン会場となる四條畷神社では、地元の祭囃子保存会による笛や太鼓の雅な音色が流れる中、子どもたちによる「舞楽」も奉納されます。

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    四條畷神社本殿前の「楠公まつり」の様子

 〇「観る力を養う」

  • 本日のテーマ「序・破・急」は、日本古来の雅楽の「舞楽」の演奏構成から出た概念とされ、曲を構成する三つの部分をいいます。
  • まず「序」が無拍子かつ低速度で展開され、太鼓の拍数のみを定めて自由に奏されます。そして「破」から拍子が加わり、クライマックスの「急」で加速して終章に向かい、「序破急の三部一組」で一曲が構成される楽式です。
  • また「序破急」は、主に中世以降の浄瑠璃や歌舞伎等において用いられてきた構成ですが、能楽だけでなく連歌香道、剣道、茶道など、広く芸道一般に使われる言葉になっています。
  • 映像芸術分野では、これと同義語とされる「三幕構成」が主流になっているようです。
  • 「三幕構成」では、ストーリーが3つの幕(部分) に分けられ、幕と幕がターニングポイント、つまり「主人公に行動を起こさせ、ストーリーを異なる方向へ転換させる出来事」で展開していきます。
  • 3つの幕は、それぞれに「設定(Set-up)」、「対立 (Confrontation)」、そして「解決 (Resolution)」 の役割を持ち、3つの幕のボリューム比は「1:2:1」とされています。
  • 古来から伝わる「序・破・急」や「三部構成」は、想像力を掻き立てながら様々な出来事を物語に組み立て、いつの間にか周囲の人々を巻き込んでいく魔法のようなものですね。

「お笑い文化の伝統」

〇「今日の易占から」

  • 今日の易占は「兌為沢」の「初爻変」でした。
  • 「兌」(だ)は、仲間と和やかに悦びを共有します。調子に乗り過ぎないように…。
  • 「初爻変」ですから、日頃の信頼関係が大切ですね。
  • 本日のテーマは、「お笑い文化の伝統」とします。

 

〇「地域を楽しむ」

  • 当地・四條畷市には、2012年(平成24年)から5人の観光大使が任命されています。
  • 四條畷在住の落語家「桂南光師匠」もその一人で、毎年秋に地元の市民総合センターを会場に、桂米朝一門の面々とともに「なわて落語会」(四條畷市教育委員会・市立公民館主催)が続けられていて、毎回大好評を博しています。
  • 地元住民としては、このお陰で身近な場所で定期的に、しかも手頃な入場料で一流の上方落語を楽しめるわけですね。
  • 桂南光師匠の落語会への入門は1970年(昭和45年)で、当時の高座名は「3代目桂べかこ」でした。
  • その後1993年(平成5年)11月に「3代目桂南光」を襲名しています。「南光」の名跡は、初代が桂文左衛門(2代目桂文枝)、2代目が桂文左衛門で由緒あるものですが、その襲名は桂米朝師匠の薦めによるものと伝えられます。南光師匠が大阪府千早赤阪村の出身であることから、地元ゆかりの大楠公楠木正成にもちなんでの命名です。

 

〇「観る力を養う」

  • 本日のテーマ「お笑い文化の伝統」について、落語を中心にひもといてみました。
  • 江戸時代の元禄期、露の五郎兵衛が京都・四条河原や北野などの大道で台に座って滑稽な話「辻噺」を語ったのが「噺家」、落語家の始まりとされています。
  • その少し後に、大坂では米沢彦八が現れて、生玉神社の境内で小屋掛けの「辻噺」をおこない、名古屋でも公演したと伝えられます。
  • 有名な『寿限無』の元になる話は、この初代彦八の作といわれ、出身地の大阪市中央区の「生国魂神社」では、毎年9月に「彦八まつり」が催されています。
  • 戦後の厳しい復興期、笑いを通じて多くの人々を元気づけた上方落語も、1957年(昭和32年)に「戎橋松竹」が閉場して以降「寄席」が途絶えていました。
  • そして2003年(平成15年)、上方落語協会会長に就任した桂三枝師匠(後の6代目桂文枝)が、落語会を行える場の提供を天神橋筋商店街天六商店街)の関係者に依頼したことから、「繁昌亭」の構想が始まります。
  • 天六商店街関係者が大阪天満宮に相談を持ち込み、上方落語協会も交えて協議を重ねた結果、大阪天満宮の境内地に落語専門の定席を新設することで合意し、用地は大阪天満宮・寺井種伯宮司(当時、四條畷神社宮司を兼務)の厚意により、無料で提供されました。
  • こうして2006年(平成18年)9月「天満天神繁昌亭」がオープンし、半世紀ぶりに大阪に寄席が復活することになったわけです。
  • 立地場所は、1912年(大正元年)に吉本興業の創業者:吉本吉兵衛・せい夫妻が開いた「第二文芸館」のすぐ近く。「繁昌亭」は、2019年(令和元年)7月にリニューアルオープンし、多くの人々に親しまれています。

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    天満天神繁昌亭の外観
  • ここ大阪は、落語界をはじめ「お笑い文化」を支える多くの人材を輩出し、新たな「笑い」を常に発信し続けている拠点です。
  • 「お笑い文化」は、引き続き大阪の誇りある財産として、私も応援していきたいと思います。

「ガラシャの美と聖」

〇「今日の易占から」

  • 今日の易占は「火天大有」の「四爻変」でした。
  • 「大有」(たいゆう)は、大いに稔ある成果が期待されるとき。初志を忘れないことが大切ですね。 
  • 「四爻変」ですから、リーダーに従い、誠実かつ謙虚に力を尽くします。
  • 本日のテーマは、「ガラシャの美と聖」とします。

 

〇「地域を楽しむ」

  • 当地・四條畷は、16世紀の戦国時代、三好長慶が飯盛城を築いて畿内を支配した頃、河内キリシタン信仰の一大拠点となっていました。
  • その後、豊臣秀吉の治世になって、キリシタン信仰は弾圧されていきます。
  • さて、今の大阪城の南、中央区玉造の一角に「越中井(えっちゅうい)細川忠興夫人秀林院殉節之遺址」と刻まれた石碑と古い井戸があり、細川忠興の屋敷があった場所と伝えられています。
     

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    『なにわ大坂をつくった100人』(大阪・関西21世紀協会)から
  •  忠興の正室といえば、明智光秀の三女で細川忠興正室「たま」(玉/珠)又は玉子(たまこ)、キリシタンの洗礼名「細川ガラシャ」として有名ですね。
  • 1600年(慶長5年8月)天下を決する関ケ原の戦いを前にして、夫の忠興は徳川家康に従い、上杉征伐に出陣します。そこで豊臣方・西軍の石田三成は、大坂の細川屋敷の玉を人質に取ろうとしますが、「玉はそれを拒絶して屋敷内の侍女を全員逃がした後、家老の小笠原秀清に槍で突かせて命を絶った。」と伝えられます。

〇「観る力を養う」

  • 本日は、桜の開花情報が伝えられるこの時期に、「ガラシャの美と聖」というテーマを取り上げてみました。
  • 前述の細川忠興の屋敷跡には、現在、大阪カテドラル聖マリア大聖堂があり、その正面右側には細川ガラシャ像が建っています。そして越中井の石碑側面には、ガラシャの辞世の句「散りぬべき時知りてこそ 世の中の 花も花なれ 人も人なれ」が刻まれています。
  • 桜の花は、日本人の精神文化を象徴する一つであり、他の花の追随を許さないところがあります。咲くときは華やかであり、かつ散るときは潔い余韻を示します。
  • この句には、父・明智光秀とその親友でもある義父・細川藤孝の思いと、東軍・徳川方に与する夫・忠興の立場への深慮、そしてキリスト教に救いを求める自らの生き方を重ね合わせた、究極の意志が凝縮されているように思います。

「徳治・王道・治す(しらす・知らす)」

〇「今日の易占から」

  • 今日の易占は「地沢臨」の「二爻変」でした。
  • 「臨」(りん)は、治政に臨む心構えを説いています。 「上下心を一つにして」物事を進めます。
  • 「二爻変」ですから、リーダーと志が一致して迷いなく前進します。
  • 本日のテーマは、「徳治・王道・治す(しらす・知らす)」とします。

 

〇「地域を楽しむ」

しらすは『知る』を語源にしており、天皇はまず民の心、すなわち国民の喜びや悲しみ、願い、あるいは神々の心を知り、それをそのまま鏡に映すように、わが心に写し取って、それと自己を同一化し自ら無にしようとする意味である。」(『言霊』)

 

〇「観る力を養う」

  • 本日のテーマ「徳治・王道・治す(しらす・知らす)」について、古代中国の儒学思想からその意味を確認してみました。
  • 孔子は『論語』(為政編)において、(読み下し文)「政(まつりごと)をなすに、徳を以てす。たとえば北辰のその所にありて、衆星のこれに共うる(つかうる)がごときなり)」と説いています。
  • 国家統治の要は、法令や刑罰、軍隊ではなく道徳や礼儀、つまり「徳治」があるべき姿(理想像)であるというわけです。
  • 孟子もこの思想を継承していますが、刑罰や軍事などの力をもって国を治めることを「覇道」とし、道徳や礼儀などの徳をもって国を治めることを「王道」としています。
  • 「王道」とは、人格・能力に優れた王者の行う道徳政治であり、「覇道」とは、武力などによる権力政治を指しています。
  • 孔子は、徳を政治原理とする仁政を理想とし、孟子は、さらに王道と覇道を区別して、人々に対する支配と保護の及ぼし方に「仁と利・徳化と武力」の違いがあるとしました。そして王道の前提として人民の経済的安定を重視し、そのための諸策を講じるのが「徳政・仁政」につながるとします。
  • わが国・日本でも「しらす」という言葉に象徴されるように、儒学を語らずとも同様の考え方が、古来からあったわけです。
  • ただ、すでに6世紀末の大和王朝・聖徳太子の時代以降(「徳治」を理想としながらも)、「十七条憲法」~「大宝律令」~「貞永式目」~「武家諸法度」等々が制定されていったように、現実的な政治の世界では、今日に至るまで「法治」が追求されてきたようですね。

「起きてしまったら受け容れる」

〇「今日の易占から」

  • 今日の易占は「天山遯」の「初爻変」でした。
  • 「遯」(とん)は、危険から逃れるために、一歩退きます。いかにタイミングよく逃れるかです。 
  • 「初爻変」は逃げ遅れのイメージですから、立ち止まって凌ぐ場面でしょうか。
  • 本日のテーマは、「起きてしまったら受け容れる」とします。

 

〇「地域を楽しむ」

  • コロナ対策で明け暮れた2020年度(令和2年度)も、あと1週間余となりました。
  • ここ大阪でも、2度目の「緊急事態宣言」は解除されたものの、医療関係者以外への「ワクチン接種は4月以降」ですから、まだまだ外出やイベント・会合などに対する制限は続きます。
  • また他方では、「ウイズコロナ」のビジネス戦略や「アフターコロナ」を踏まえた未来予測などが、各界で取り上げられています。
  • 次年度の活動や計画の見通しを立て難い状況もありますが、ここは未経験な社会経済環境を受け容れつつ、「何ができるのか、いかにやり遂げるか」という思考を展開していくことが大切ですね。

 

〇「観る力を養う」

  • 本日のテーマ「起きてしまったら受け容れる」から、経済学者・F.ドラッカーによる「未来創造の方法論」について考えてみました。
  • ドラッカーは、「未来予測はできないが、『既に起こった未来』つまり未来に影響を及ぼす可能性のある事象をつかむことはできる。」と指摘します。
  • 『既に起こった未来』を示す事象をつかむためのポイントは、以下の5つです。

1つ目は「人口構造の変化」、どのような人口構造の変化が進んでいるか。

2つ目として「知識の領域」で、どのように変化しているか。

3つ目が「海外諸国を含めた他の産業や市場の変化」。

4つ目に「産業構造の変化」。現在までにどのような産業構造の変化が生じているか。

5点目は「組織内部の変化」。現在までに組織の内部でどのような変化が生じているか。

  • では、「ウイズコロナ」から「アフターコロナ」を踏まえた未来を予測する上で、つかむべき『既に起こった未来』を示す事象とは、一体どのようなものなのでしょうか。
  • 私なりに着眼点として、次の3つ(「化」の満載になってしまいましたが…)を挙げてみました。
  1. デジタル化が一層加速され、知識社会化が深化
  2. ネットワーク化が急速に進み、「いつでも・どこでも・誰とでも」つながれる時空間が深化
  3. グローバル化がさらに浸透し、人種・国家・宗教を超えたボーダレス化が深化

「レジリエンス」

〇「今日の易占から」

  • 今日の易占は「山地剥」の「四爻変」でした。
  • 「剥」(はく)は、基礎が弱体で崩壊寸前にあります。 
  • 「四爻変」ですから、身近に迫る危機をしっかりと認識し、地力を蓄える必要があります。
  • 本日のテーマは、「レジリエンス」とします。

 

〇「地域を楽しむ」

  • 大阪を訪れる外国人数は、2014年(平成24年)には376万人でしたが、2019年(令和元年)には1231万人を記録し、都道府県別訪問率ランキングでも、第1位・東京都の47.2%に次いで、大阪府が第2位の38.6%となっていました。

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    観光庁のデータから
  • このように大阪のインバウンドの観光客は、2019年(令和元年)まで極めて順調に増加し、都心部を中心に外国人客などで大賑わいでしたが、2020年(令和2年)以降、新型コロナによる入出国規制で状況が一変しました。

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    観光庁データから
  • 今月になって緊急事態宣言は解除されたものの、外国人観光客の姿は消え、繁華街の人通りも大きく減少しています。
  • 1年延期された東京オリンピックの開催を含めて、感染拡大を抑えながら社会経済活動を復元していく道筋を、一日も早く見出したいところです。

 

〇「観る力を養う」

  • 本日のテーマ「レジリエンス」から、大阪の底力について考えてみました。
  • さて、「レジリエンス」とは、いわゆる「ポジティブ心理学」の関連で、少し前によく耳にした言葉です。
  • 「逆境を跳ね返す力」、つまり元々我々人間に備わっている精神的な強さであり、本来のたくましい姿を取り戻す「復元力」ですね。
  • 先日の3月18日、大阪が誇る集客拠点であるUSJが、任天堂のキャラクターや世界観をテーマにした新エリア「SUPER NINTENDO WORLD」をオープンしました。
  • このエリアは2017年(平成29年)6月に着工され、当初は2020年7月の東京五輪開幕までに開業するのが目標でしたが、コロナの影響で大幅に延期されていたところです。
  • 世界で親しまれているスーパーマリオなど、この新たなエリアをテコに、USJが大阪圏の集客力を復元する牽引役になってくれることを祈ります。
  • さらに大阪が、持ち前の地域特性…コロナはもちろんのこと、いかなる逆境にもへこたれず、ボケとツッコミの笑いで切り抜ける「レジリエンス」を発揮して、2025年の「大阪・関西万博」の開催につなげていく底力を示せるよう、心から期待するものです。