〇「今日の易占から」
- 今日の易占は「山沢損」の「上爻変」でした。
- 「損」(そん)は、自らは損して相手に利を提供することで、物事がより良い方向に進みます。
- 「上爻変」ですから、人望もあるので広く貢献できます。
- 本日のテーマは、「無くて七布施」とします。
〇「地域を楽しむ」
- 大阪府には、1967年(昭和42年)の初めまで「布施市」という自治体がありました。
- 現在の「東大阪市」は、1967年2月にこの布施市と河内市、枚岡市の3市が合併して発足した自治体です。
- 「布施」という地名の由来は、奈良・天平時代の東大寺大仏建立の際、建立に携わったボランティアの人々を労う福祉施設「布施屋」があったという説が有力です。
- 歴代の布施市長には、かつて自民党衆議院議員で、運輸大臣・文部大臣・内閣官房長官・財務大臣などを歴任した政治家・塩川正十郎氏の父・塩川正三氏の名前が残されています。
〇「観る力を養う」
- 「布施」は、一般的に「人に財物などを施したり、相手の利益になるよう教えを説くことなど、贈与、与えること」を指しています。
- 仏教用語では、全ての宗派において主要な実践項目とされる「六波羅蜜」(布施・持戒・忍辱・精進・禅定・智恵)の一つでもあります。
- 「布施」には、金品や衣服食料などの財を施す「財施」、仏の教えを説く「法施」、そして災難などに遭っている人々を慰めてその恐怖心を除く「無畏施」の3種があるといわれます。(日本大智度論)
- また他に、財力などが無くてもできる「布施」として、以下のような「7つの行い」が説かれています。(布施波羅蜜「無財の七施」)
- 眼施:温かい眼差し
- 和顔施:笑顔
- 言辞施:柔らかく優しい言葉遣い
- 身施:立って迎えるなど身体奉仕
- 心施:人々と共感できる和と善の心
- 床座施:座る場所や地位を譲る
- 房舍施:家屋の中で寛げる空間や宿舎を提供する
- 財力や宗教を説く能力が「無くて」も「七布施」が実践できる機会は、長い人生の中に限りなくありそうですね。