易経で自分らしさを磨く

~『易経カード』を人生のシグナルに~

「マンダラを活用する」

〇「今日の易占から」

  • 今日の易占は「天地否」の「初爻変」でした。
  • 「否」(ひ)は、物事が相反し閉塞感に満ちた状態。ここは冷静を保ちます。 
  • 「初爻変」ですから、志を共にする人々と地道な努力を続けていけば、いずれ評価されるときが来ます。
  • 本日のテーマは、「マンダラを活用する」とします。

 

〇「地域を楽しむ」

  • 当地域・四條畷をまるごと学ぶ「なわて学」の実行委員会では、昨年の11月に「四條畷を語る」ためのキーワードについて、アンケートを実施しました。その際に活用したのが「マンダラチャート(試案)」です。

    f:id:okarina1952:20210112105858p:plain

    四條畷を語る」マンダラチャート試案
  • この表は、同実行委員会で試作したもので、わがまち「四條畷を語る」場合に考えられる8つの関連領域(A~H)を、まず中央の水色塗部分に書き出しています。
  • 次に、その8つの関連領域から連想されるキーワードをその周囲に展開して、8×8=64個のキーワードを書き出しています。
  • こうして、「四條畷を語る」とした場合に必要と考えられるキーワードを8つの領域に分けて64個に整理したのが、この表です。
  • アンケート結果によると、総集計で上位8位までに支持されたキーワードは以下のとおりでした。

第1位 30.三好長慶        21票

第2位 48.歴史民俗資料館     17票

第3位 10.馬文化の伝来・発祥の地 16票

    22.飯盛城跡        16票

第5位  28.楠正行         15票

第6位 1.馬飼いの里・埴輪のまち 14票

第7位 14.河内キリシタン     13票

第8位 17.忍岡古墳        13票

    15.都を結ぶ五街道     13票

 

〇「観る力を養う」

  • 本日のテーマは「マンダラを活用する」ですが、そもそも「マンダラ(曼荼羅)とは何か」について、確認してみました。
  • ブリタニカ百科ではマンダラについて、「曼陀羅とも書き、サンスクリット語(maṇḍala)の音写で円板、円輪の意。壇、輪円具足などと訳す密教の修法のため、本尊を中心としてこれと関連のある諸尊や守護などを、方形や円形の区画の中に、定められた方式に従って整然と配置して描いた図」と書かれています。
  • また世界大百科事典の解説では、「maṇḍaは〈心髄〉〈本質〉を意味し、接尾語のlaは〈得る〉の意味を有す」としています。
  •  一般的には、弘法大師空海が9世紀の初めに大陸・唐から持ち帰った「曼荼羅図」が、よく知られていますね。

    f:id:okarina1952:20210112110421p:plain

    胎蔵界曼荼羅
  • 昨今「マンダラチャート」(「マンダラ-ト」とも呼ばれる)は、「方形の区画の中に、一定の方式で、そのものの本質に関わる要素が配置された図表」として、アイデアを引き出したり、思考や概念を整理するなど、様々な形で活用されています。
  • コロナ禍が長期化し、『易経』の「天地否」そのもののような閉塞感満載の状況もありますが、こんな時には「マンダラチャート」を使って、新たな分野の事柄に思考を拡げてみるのも、打開策の一つになるかもしれません。

「自律・自助・自立」

〇「今日の易占から」

  • 今日の易占は「水沢節」の「三爻変」でした。
  • 「節」(せつ)は、節度・節制・節約の「節」です。 
  • 「三爻変」ですから、節度のない状態を反省し、めざす目標を再認識して安易な行動に流れないようにします。
  • 本日のテーマは、「自律・自助・自立」とします。

 

〇「地域を楽しむ」

  • 当地域・四條畷ゆかりの小楠公・楠正行に関しては、その年齢を含めて『太平記』の記述から推し量って伝えられることが大半です。
  • 最初の幼名は、父・楠木正成と同じ「多聞丸」と呼ばれ、その後「正之(まさより・まさこれ)」を経て、元服後は「正行(まさつら)」と名乗っています。
  • 父親から遺訓を受けた「桜井の別れ」の時には、まだ数え11歳ですが、元服後の名前である「正行」を名乗っていることやその筆跡や振る舞いから、「本当の年齢は、3~4歳上だったのではないか」との疑問を呈する人もいます。
  • ただ今日の「成人式」に相当する「元服式」については、奈良時代から男子が数え年で12~16歳に行われ、時代とともに変化しています。南北朝時代を含む中世の例でいえば、元服年齢には決まり事がなく、5 ~ 6歳から20歳程度まで幅があったといわれます。
  • また、建水分神社大阪府千早赤阪村)に今も残る大鳥居の木製「扁額」は、楠正行による直筆史料としては最古のもので、この裏面に刻まれている年月日から、1340年(延元5年)の15歳ですでに「左衛門少尉」という身分にあって、しかも達筆であったことが窺えます。
  • 楠公・楠正行の年齢は、『太平記』の記述から素直に理解するべきでしょう。

 

〇「観る力を養う」

  • 「自律・自助・自立」から、本日の祝日「成人式」を取り上げました。
  • 全国的にコロナ禍の第三波が拡散しつつある中、特に大都市圏域では「成人式」が中止あるいは延期されるところも多いようです。
  •  ここ四條畷市では、「一生に一度の記念すべき日」であることから、予定どおり2組に分けて開催されています。
  •  20歳を迎える若者にとっては、中学校まで学んだ地元に集い、互いの成長と再会を喜び合える貴重な機会ですから、コロナ対策で必要とされる種々の制約はあっても、市対策本部の決断は評価すべきことだと思います。
  • 今日のこの日が、20歳という節目に歴史に残る「新型コロナ感染症」に遭遇したことも、自分自身の「自律・自助・自立」に向かうための糧(得難い経験)にしてほしいと願うものです。

「無用の用」

〇「今日の易占から」

  • 今日の易占は「風山漸」の「四爻変」でした。
  • 「漸」(ぜん)は、初動体制が整い、徐々に自分のペースがつかめるときです。 
  • 「四爻変」ですから、よきリーダーに従ってチームをまとめます。
  • 本日のテーマは、「無用の用」とします。

 

〇「地域を楽しむ」

  • 当地域・四條畷市の東部に位置する田原台:通称『パークヒルズ田原』の開発事業は、1983年(昭和58年)に始まりました。開発面積:約127ha、計画人口:約1万人で、「まちびらき」はバブル経済が頂点に達して弾け始める1990年(平成2年)の春でした。
  • 以来30年余りの月日が経過し、現在は人口が約7千人の落ち着いた趣のあるまちになってきました。
  • 『パークヒルズ田原』の開発事業は、当時の住宅・都市整備公団(現在のUR)によって進められましたが、区画を整理して土地の切り盛りを進める過程で、この地独特の岩石が多量に出てきたことも一因となって、当初の事業期間が何回か延長されています。
  • この岩石は、生駒山系に産する少し黒っぽい花崗岩質で、量もさることながら固さもあります。かつては、石切り場もあったようですね。
  • 通常の宅地開発では、このような岩石がゴロゴロと出てくることは、大きな障害でありコスト面でも計画修正が迫られるところです。ところが、当時の住都公団の事業に携わっていた関係者は、素晴らしいことに、この無用で邪魔な大量の石を「まちづくりに活かそう」と考えて実行したのです。
  • そうした発想と工夫のお陰で、まちの通りや公園などのいたるところに石の彫刻がある「緑と石と水」を融合させたユニークな景観を持つまちになったわけです。
  • どの地区の公園にも石の彫刻やモニュメントなどが配置されていますが、とりわけセンター地区に近い4丁目の通称「石公園」では、子どもたちが石で造形・配置された空間で楽しそうにはしゃぎまわる情景がよく観られます。
  • また地元の田原中学校の生徒が制作した郷土史カルタ「田原の里」の中にも『街の中 水の流れに 石の彫り』の一句が詠まれています。(四條畷市のホームページから)

    f:id:okarina1952:20210110121838p:plain

    田原台4丁目の通称「石公園」

    〇「観る力を養う」
  • 本日のテーマ「無用の用」は、中国の道家老荘思想から引かれた「役に立たないように見えるものでも、かえって役に立つこともある。この世に無用なものは存在しない」という教えです。
  • かの老子も「読み下し文:埴をうちて以て器を為る。その無に当たりて器の用有り(現代語訳:粘土をこねて器を作る。器の中にある空間は一見無用に見えるが、その空間があるから器が作れるのだ)」と「無用の用」を説いていますが、その弟子が著した『荘子』には、ズバリの表現で「読み下し文:人は皆有用の用を知るも、無用の用を知る莫きなり(現代語訳:人はみんな明らかに役立つものの価値は知っているが、無用に見えるものが人生において真に役立つものだとは知らない)」とあります。
  • 住都公団によって残された石の彫刻やモニュメントの数々を大切な「田原のまちづくりの遺産」として語り継ぎたいものです。

「以心伝心」

〇「今日の易占から」

  • 今日の易占は「風沢中孚」の「三爻変」でした。
  • 「中孚」(ちゅうふ)は、真心が通じ合い、互いに協力して目標に向かいます。 
  • 「三爻変」は、天敵に遭遇してチームの統制が執れないような状況です。真心が通じていないからでしょうか。
  • 本日のテーマは、「以心伝心」とします。

 

〇「地域を楽しむ」

  • コロナの感染拡大で、京阪神にも再び「緊急事態宣言」が発令される流れになっています。
  • 当地域・四條畷の西部地区・美田町に、「歌姫」という店名のカラオケの歌えるカフェがあります。
  • コロナ禍が長引く中、特に飲食関係はどのお店も心配ですが、しばらくは耐えつつ持続してほしいですね。
  • さて昨年末の『紅白歌合戦』は、無観客での放送ということもあって、どの曲にも聴き入ってしまいました。
  • そこで、いま代表的な「歌姫」といえば、やはり大トリをかざったMISIA(ミーシャ)が挙げられるでしょう。彼女の「アイノカタチ」は、さすがに圧巻のステージであり、「日本の歌姫」にふさわしい歌唱力で人々に深い感銘を与えました。
  • そのMISIAの初めての海外公演は、2007年(平成19年)9月に台湾で開催された 「MISIA ASIA LIVE 2007“以心伝心” IN TAIPEI」だそうです。
  • 台北の会場・新荘体育館には、約7000人のファンが集まり、ここで演じられた一つが新曲の『以心伝心』、これが披露されるとステージと会場は一体化し、彼女の想いが伝わっていったといわれます。
  • 『以心伝心』の歌詞の中で、繰り返し流れてくるのが次の部分であり、また何回か出てくるキーワードが「アイノコトバ」でした。

「どんなに離れても 君の鼓動が聴こえてる 君を守るために 僕がいるから 言葉にしなくても いつも心で感じてる 僕は強くなれる 君がいるから」

  • 昨年の11月中頃、TBSテレビのロケ中に落馬して胸椎を骨折、全治6週間の治療を克服して12月末のステージに復活したMISIA、彼女の伝えるメッセージのモチーフは「愛」です。
  • 「以心伝心」で伝えたい「愛」を、様々な「コトバ」や「カタチ」で歌と音楽に乗せて世界の人々に伝え続ける彼女の力は、まさに偉大というほかありません。

 

〇「観る力を養う」

  • 「以心伝心」は、主に禅で使われる仏教用語で、「言葉では表わせない悟りや真理を心から心へと伝授すること」です。
  • 一般的には、「 無言のうちに心が互いに通じ合うこと。わざわざ口で説明しなくても、自然に相手に通じること」という意味で使われます。
  • 人間関係の親密化とともに、互いに「以心伝心」で伝えられる中身や分量も変わるでしょう。多ければ多いほど、深ければ深いほど愛情や信頼は強くなります。
  • とはいえ、高度情報社会は便利な通信手段も豊富ですから、誤解や行き違いというリスクは常にあるものの、「コトバ」や「カタチ」で自分の思いを伝えることも大切にしたいものです。

「歩調を合わせる」

〇「今日の易占から」

  • 今日の易占は「沢山咸」の「二爻変」でした。
  • 「咸」(かん)は感応。感性を磨きこれを制御します。 
  • 「二爻変」ですから、先走りせず、リーダーと歩調を合わせていけば問題ありません。
  • 本日のテーマは、「歩調を合わせる」とします。

 

〇「地域を楽しむ」

  • 関西圏には、全国的に類を見ない広域組織として「関西広域連合」があります。
  • この団体は1994年(平成6年)に改正された地方自治法に基づいて、2010年(平成22年)12月に設立され、現在、鳥取・徳島を含む6府県と4政令市により組織される広域行政体です。
  • 特に、2011年3月の東日本大震災発生の際に、他の圏域には見られないような機能的な連携・役割分担体制で被災地を支援したことを始めとして、ここ10年間の取組みが各方面から注目されてきました。

    f:id:okarina1952:20210108113650p:plain

    関西広域連合のパンフレットから
  • 昨年末に連合長が、兵庫県の井戸知事から和歌山県の仁坂知事にバトンタッチされましたが、引き続き以下のようなメッセージが発信されています。

「分権型社会の実現」と「関西全体の広域行政を担う責任主体づくり」、「国からの事務権限の受け皿づくり」を進め、関西から新時代をつくるという志のもと設立された関西広域連合は、…広域行政の責任主体として着実な成果を上げてきました。

一方で、分権型社会の実現に向けては、…国の出先機関の移管など実現されていない所も多いのですが、政府機関の地方移転を全国で唯一実現した上…一層の分権化を進めるためのより所としての役割を果たして行けるものと思います。

こうした中、新型コロナウイルスという未曾有の危機が世界を襲い、東京一極集中の弊害など我が国が抱える課題が明らかになりました。ポストコロナの時代にふさわしい新たな社会づくりを進めなければなりません。…関西の“力”を総合化する結節点となり、広域行政の責任主体としてのリーダーシップを発揮していきます。…「関西は一つ、関西は一つ一つ」。これからもそれぞれの地域の多様性を活かしながら、…活力ある関西を創造します。

  • コロナ禍が続く年明けの5日も神戸市で対策本部会議が開かれ、「感染者が多い大阪、兵庫、京都の3府県が推移を見極めて対応を検討していく」として、地域住民に向けた「緊急宣言」が採択されています。宣言の主な事項は次のとおりです。
  1. 1都3県への往来を控えること
  2. それ以外でも感染が拡大している地域への不要不急の外出を控えること
  3. 成人式などの行事の前後は会食を控えること
  • なお、緊急事態宣言の国への要請をめぐっては、兵庫県の井戸知事が昨日7日、(吉村大阪府知事からの話もあって、大阪・京都と)「3府県で足並みをそろえたい」との意向を示し、8日に県の対策本部会議を開催して宣言の要請を決める考えを明かにしています。

 

〇「観る力を養う」

  • 「歩調を合わせる」は、お互いの状況を観て、歩く速さが合うように調整することから、「考えや行動を共にすること」を意味します。
  • その主体が多数になる場合には、「足並みを揃える」という表現も使われますね。
  • 「歩く速さ」を合わせるだけなら、足を運ぶ時間当たりの回数(運ぶ速さ)と歩幅のいずれかを調整することになりますが、「歩調を合わせる」という場合は、運ぶ回数も歩幅も一緒になる状態をいうのでしょう。その方が、よりスムーズで外観も美しく見えることは確かです。

 

 

「上善如水」

〇「今日の易占から」

  • 今日の易占は「天雷无妄」の「上爻変」でした。
  • 「无妄」(むぼう)は、無心で作為することなく天命の下に動きます。 
  • 「上爻変」ですから、まだ自分で何かコントロールできると考えがちですが、自然な流れに委ねるのがベターですね。
  • 本日のテーマは、「上善如水」とします。

 

〇「地域を楽しむ」

  • 戦国時代、キリシタン大名であった武将の一人に、織田家から豊臣家に仕えた黒田官兵衛がいます。
  • 官兵衛は、太閤・秀吉側近の軍師でありブレーンとして幅広く活躍しますが、いわゆる「文禄の役」で朝鮮半島に入った1593年(文禄2年)3月、秀吉が指示した攻略計画に反対し、石田三成増田長盛とも対立して勝手に帰国したといわれます。しかし、秀吉から「軍令に従わずに戦線を離脱した」として、朝鮮に追い返されます。
  • 同1593年の8月、剃髪して「如水軒円清」と号したことから黒田如水(くろだ じょすい)として広く知られています。

 

〇「観る力を養う」

  • 本日のテーマ「上善如水」は、以下のとおり『老子』の一節からの出典です。

(読み下し文)「上善は水の若し。水は万物を善く利して、而も争わず。衆人の悪(にく)む所に居る。故に道に幾(ちか)し。」

「居には地を善しとし、心は淵なるを善しとし、與には仁を善しとし、言には信を善しとし、正には治を善しとし、事には能を善しとし、動には時を善しとす。それ唯争わず、故に尤(とが)無し。」

(現代文大意)

「最善のあり方は水のようにあること。水はあらゆるものを役立たせ、決して争わない。人の嫌がる場所に身を置くから道(=めざす目的・目標)に近い。」
「居場所は大地とし、心は深い淵のように静かで、人々と接するときは思いやりを持ち、言葉は真心をもって語り、良い政治を行い、課題解決には能力を発揮し、行動はタイミングよくする。水は万物に合わせて争わない。したがって咎(とが)められることもない。」

  • 黒田官兵衛は、臨済宗の禅僧から授かった号・如水を名乗り、1604年(慶長9年)京都伏見藩邸に享年59歳で没しました。辞世の句「おもひをく 言の葉なくて つゐに行く 道はまよはじ なるにまかせて」を遺しています。
  • また「水」といえば、大阪・箕面市出身の笹川良一氏の提唱する「水六訓」があります。
  • 同氏は、日本船舶振興会(今の日本財団)や日本防火協会、あるいはハンセン病患者などを支援する笹川保健財団などの初代会長を歴任した社会事業家であり、政治家でもありました
  •  「水六訓」は、以下のように「水を心とすることが、平和と健康と長寿の妙薬であり、水が訓えるような人生を送ること」を説いています。
  1.  あらゆる生物に生命力を与えるは水なり。
  2. 常に自己の進路を求めてやまざるは水なり。
  3. 如何なる障害をも 克服する勇猛心とよく方円の器に従う和合性とを兼ね備えるは水なり。
  4. 自ら清く他の汚を洗い清濁併せ容るの量は水なり。
  5. 動力となり光となり、生産と生活に無限の奉仕を行い、何等報いを求めざるは水なり。
  6. 大洋を充たし、発しては蒸気となり、雲となり、雨となり、雪と変し、霧と化してもその性を失わざるは水なり。

「泥を被る」

〇「今日の易占から」

  • 今日の易占は「水天需」の「三爻変」でした。
  • 「需」(じゅ)は、待つとき。状況をしっかりと見極めて体制を整えます。 
  • 「三爻変」ですから、時には泥を被る役目も必要ですね。やがて出番は来ます。
  • 本日のテーマは、「泥を被る」とします。

 

〇「地域を楽しむ」

  • 当地域・四條畷市市長選挙が昨年末(12月27日)にあり、現職の東氏が得票率64%で再選されました。引き続き全国最年少の市長として、二期目・4年間の市政運営が市民から負託されたわけです。
  • 国政を総理する首相をはじめ、自治体の行政執行責任者としての首長が、万民から満足と納得を得るのは、当たり前のことですが至難の業です。時には厳しい決断も必要ですしね。
  • 限られた資源と権限の中で施策をきめ細かく講じても、一定の人々の不満や無理解はあり、その立場に長く就けば就くほど責任を問われるリスクも高まります。
  • 政治家が、こうしたリスクを乗り越えていくためには、やはり「泥を被る」側近・スタッフの存在が、必要であり不可欠なのでしょうか。

 

〇「観る力を養う」

  • 本日のテーマ「泥を被る」は、「損になることが分かった上で、その役目を引き受けること。」あるいは、「他人の責任を一身に背負うこと。」だと理解します。
  • この言葉から思い浮かぶ事例として、政府主催の「桜を見る会」に参加していた安倍前総理の後援会関係者の宿泊・懇親会経費をめぐって、会の代表であった公設第1秘書・配川博之氏と事務担当者が、収支報告書への不記載を理由に政治資金規正法違反で起訴され、罰金刑に処された事案があります。
  •  本件については、すでに国会の場で安倍氏自身が答弁に立ちましたが、野党関係者が引き続き責任を問う姿勢です。
  •  この間に安倍政権が執行してきた膨大な政務や行政施策の全体を評価したとき、本件がどれほどの位置や重さを持ち、また、いかなる悪影響を与えたのか。私達には、すべては知り得ませんが、「泥を被る」人物が存在したことは明らかです。
  • 易経』は、経験科学に基づいて、ありとあらゆる場面・立場・環境に活用できる人類の知恵が凝縮された書です。64卦の1つ「需」の「三爻」が示唆する教訓も奥深いものがあります。