易経で自分らしさを磨く

~『易経カード』を人生のシグナルに~

「自由と自在」

〇「今日の易占から」

  • 今日の易占は「天雷无妄」の「初爻変」でした。
  • 「无妄」(むぼう)は、作為なく天命に従って動きます。したがって、目的・目標に向かう道が自ずと拓けます。 
  • 「初爻変」ですから、自分自身の信じるところに進みます。
  • 本日のテーマは「自由と自在」とします。

 

〇「地域を楽しむ」

  • 当地域・四條畷市の東部、奈良県生駒市との境界を天野川が流れています。
  • この川は、府県界を起点に枚方市で淀川に合流する一級河川ですが、サギやカモなどの鳥たちが季節の折々に飛来し、川沿いを通る人々の目を楽しませ心を癒してくれます。
  • 府民の森むろいけ園地・「緑の文化園」にある「森の工作館」久保館長のお話によると、遠い海を渡ってきた鳥たちは、大阪湾から大阪城のある上町台地で休憩を取り、そして当地・四條畷までやってくるそうです。
  • 鳥たちは、自由自在に大空を飛んでいるように見えますが、時々の天候や地理的な条件を判断し、自分たちの食べ物が得られ、また安心して子育てのできる環境を選びながら、懸命に生きているのでしょう。

 

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天野川の鳥たち


〇「観る力を養う」

  • 「自由自在」という名前の学習参考書がありますが、この四字熟語は「思いのままに振舞い、思い通りにできること」を意味しています。
  • 臨済宗の僧侶で小説家・玄侑宗久氏の著書に、『荘子』を分かりやすく解説した新書本が2018年にありました。この本の中の「自由と自在」を論じている部分をお借りしながら考えてみます。
  • まず「自」について、西洋と東洋との意味合いや使い方の違いが指摘されています。
  • つまり、西洋思想の「自」は「自己」の「自」であり、したがって「自由」は勝ち取るものであるのに対して、東洋における「自」は、「自然」の「自」であって「自」(おのず)から自然と一体の分身として自分の存在(自在)を捉えています。
  • また『荘子』の天道篇に、以下ような部分(読み下し現代表記)があります。

「天道は運(めぐ)りて積む所なし、故に万物成る。」

  • 「天地自然の動きは常に変化し続け、記憶せず意志もない。それ故にすべてのものや事象を生成発展させられるのだ。」といったところでしょうか。
  • これは老荘思想に流れる「無為自然」の理念を示していますが、その捉え方は『易経』の説くところにも相通じています。