〇「今日の易占から」
- 今日の易占は「水山蹇」の「三爻変」でした。
- 「蹇」(けん)は、自力では進めない危機的状況にあり、しばらく止まって耐えるときです。
- 「三爻変」は、危機に直面しますが、引き下がって身を護れば、チームのメンバーに喜ばれます。
- 本日のテーマは、「蹇蹇録(けんけんろく)」とします。
〇「地域を楽しむ」
- 大阪メトロ・谷町線の「四天王寺前夕陽ヶ丘駅」の近くに、かつて「陸奥宗光」と父親の「伊達千広」の墓所があり、今は碑が建立されています。(墓所は1953年(昭和28年)に鎌倉へ改葬)
- 伊達千広は、江戸幕末期に紀州藩・攘夷派の中心人物として藩政改革に関わった重臣で、この地を「夕日岡」(夕陽丘・ゆうひがおか)と命名した人物と伝えられます。
- 陸奥宗光は、伊達千広の六男で父の影響もあって尊王攘夷思想に目覚め、1863年(文久3年)に勝海舟の神戸海軍操練所に入り、1867年(慶応3年)には坂本龍馬の海援隊に加わり活躍します。
- そして、明治以降は新政府で伊藤博文内閣の外務大臣として、不平等条約の改正などに手腕を発揮しました。
〇「観る力を養う」
- 『蹇蹇録(けんけんろく)』は、陸奥宗光が日清戦争の開始前から1895年(明治28年)の講和条約批准までの過程を叙述した、日本外交史・日清戦争史の一級史料です。
- 同書は、当初外務省で印刷され、1896年(明治29)に刊行されましたが、外交機密が含まれるために部外秘とされ、1929年(昭和4年)にようやく公刊されました。
- 『蹇蹇録』には、日清戦争に至る背景・経緯や三国干渉などとともに、朝鮮半島をはじめ当時の東アジアを取り巻く不安定な国際情勢の中で、わが国がいかに苦悩し熟慮して外交政策を練り上げ、そして「自衛の道」を最後まで探ってきたのかが、宗光の言葉で綴られています。
- 今日の朝鮮半島とその周辺をめぐる日中・日韓のやり取りとも重なって、当時の思いがひしひしと伝わってくるような気がします。