易経で自分らしさを磨く

~『易経カード』を人生のシグナルに~

「医は仁術であり算術」

〇「今日の易占から」

  • 今日の易占は「雷火豊」の「二爻変」でした。
  • 「豊」(ほう)は持てる力やアイデアがまだまだ世間から評価されないとき。環境の推移を見ながら今やるべきことに集中します。 
  • 「二爻変」ですから、評価が得られるまで、誠実にコツコツ内面を磨きます。
  • 本日のテーマは、「医は仁術であり算術」とします。

 

〇「地域を楽しむ」

  • 「緊急事態宣言」の下にある大阪ですが、このところ新型コロナウィルスによる死亡者数が、二けたを超え続ける憂慮すべき事態です。重症患者を受け入れる医療機関がひっ迫し、「5月10日現在の自宅療養・待機者が1万7806人、ホテル療養者が1547人」と報じられています。
  • 大阪府は、コロナ感染者のうち必要な医療サービスを受けられないまま死亡に至ったケースを集計し、このたび公表しました。

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    5/11付け毎日新聞から
  • 大阪府の令和3年度当初予算には、「大阪コロナ重症センターの整備・運営と医療従事者を確保するための人材バンクの運営費として約37億円が、そして感染拡大に備えて重症病床等の拡充を図る医療機関への施設整備補助金などに約40億円が計上され、思い切った重点施策が組まれています。
  • しかし、この間の状況を見る限り、重症患者の受け入れをコントロールする仕組みと医療機関の体制は、想定を超えた厳しいものになっていますので、必要な医療資源を確保するための機動的な対応が求められています。
  • 緊急事態においては、未知の感染症に立ち向かう「医の仁術」に希望を託しながら、人材や資金などの社会資源をしっかりと集中投下する「医の算術」も必要不可欠です。

 

〇「観る力を養う」

  • 本日のテーマ「医は仁術(いはじんじゅつ)であり算術」から、まず「医は仁術」の意味と語源を確認します。
  • これは「人命を救う博愛の道である」ことを意味する格言で、特に江戸時代に盛んに用いられ、その思想的基盤は平安時代にまで遡るとされています。
  • また西洋近代医学が、わが国に取り入れられた後も、日本の医療倫理の中心的標語として用いられてきた経緯があります。
  • その語源は、中国・唐代に端を発しているといわれますが、やはり江戸時代の貝原益軒のベストセラー『養生訓』にある、以下の文章(口語読み下し文)が有名です。

    「医は仁術なり。仁愛の心を本とし、人を救うを以て志とすべし。わが身の利養を専ら志すべからず。天地のうみそだて給える人をすくいたすけ、萬民の生死をつかさどる術なれば、医を民の司命という、きわめて大事の職分なり」「醫は仁術なり。人を救ふを以て志とすべし。」

  • 人間の命を救う力は、いつの時代もなくてはならないものです。医療に関わる貴重な人材が「算術」を意識せずに携われる社会づくりが大切ですね。(この間の保健所のスタッフを含めた医療従事者の方々のご奮闘に、心から感謝と敬意を表しつつ…。)