〇「今日の易占から」
- 今日の易占は「沢火革」の「二爻変」でした。
- 「革」(かく)は、革(あらた)める変革のとき。矛盾からエネルギーを引き出して、新たな体制を創り出します。
- 「二爻変」ですから、機が熟したときに改革に向かえば、成果に結びつきます。
- 本日のテーマは「変革のとき」とします。
〇「地域を楽しむ」
- いま大阪は、大きな「変革のとき」を迎えています。それは本年11月1日に改めて住民投票で賛否が問われる、いわゆる「大阪都構想」のことです。
- この「大阪都構想」の実現は、単に「24区に分かれた大阪市を4つの区に再編すること」や「大阪府と大阪市の二重行政を解消すること」にとどまるものではなく、「国のかたちを変える大きな変革への第一歩」として捉えるべきものと考えます。
- 住民投票は、大阪市在住の有権者に限られていますが、この変革の意義から考えると、これは大阪府域全体を動かす自治政府のかたちを大きく変えるものになります。
- 加えて「大阪都構想」を具体化するプロセスは、(国全体で見ると変革の動きが断ち切れている)「道州制」の実現に道筋を拓く「国のかたちを改革する過程の第一歩」として観ることができます。
- この投票を是とする意思決定を経て、来るべき2025年には大阪にふさわしい地方政府の姿をまず実現し、そして「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに国を挙げた国際イベント「大阪・関西万国博覧会」が開催される大舞台・「生まれ変わった大阪」となる場面がやってきます。
- 今年の大阪は、大事な大事な〝変革のとき〟を迎えているのです。
〇「観る力を養う」
- 「大阪都構想」の意義を3つに絞って、観ておきましょう。
- まず第一に、地方政府のあり方は「広域的な機能は府に、身近なサービス機能は基礎自治体に」というのが理に適っていることです。
- 今の自治制度では広域自治体と基礎自治体は対等の関係にあります。ですから、この原則でいけば、広域的な行政機能が大阪市域を含めた府域全体に、より簡素で効率的に執行できる体制が整うことは明らかです。
- 第二に、「今の大阪市のかたちを守るべき」とする議論が常にありますが、これまでの大阪市域に置かれている24区役所の権限・機能は、どう考えても中途半端です。
- 現在の大阪市に至る歴史をたどると、1889年の市制施行時には「東西南北の4区、人口約46万人の都市」からスタートしていて、その後数回にわたって周辺の町村を編入しながら1956年に政令指定都市となっています。区割りを含めて「今の大阪市のかたち」を維持すべき必要性も必然性もありません。
- 第三には、大阪の司令塔を一元化できることです。
- 大阪の歴史を振り返ると分かりますが、二つの行政府と二つの議会が各々の権限を振りかざし、大阪市という区域を対象に同じことを議論し、時には対立し結論が歪められたり出せなかったりすることは、極めて大きなマイナスです。
- 単なる損得勘定や既得権の維持、あるいは変革そのものの面倒くささ、などから発せられる反対論は聞くに堪えない話といえます。