易経で自分らしさを磨く

~『易経カード』を人生のシグナルに~

「和敬静寂(わけいせいじゃく)」

〇「今日の易占から」

  • 今日の易占は「火沢睽」の「上爻変」でした。
  • 「睽」(けい)は、反発しあっている状況。何かキカッケがあれば協力関係に向かえます。 
  • 「上爻変」ですから、疑念や誤解が解けて和解に向かいます。
  • 本日のテーマは、「和敬静寂(わけいせいじゃく)」とします。

 

〇「地域を楽しむ」

  • 茶の湯・「わび茶」の創始者ともいわれる村田珠光は、室町時代中期の茶人であり、11歳の時に奈良の浄土宗・称名寺で出家した仏僧です。
  • 「和敬静寂」は、その珠光が語った「 能和 能敬 能静 能寂」を略して四字で表したもので、その意味は、「互いによく和し、よく敬い、よく静まり、研ぎ澄まされた心で接する」のが茶の湯の道であることを説くものと解します。

 

〇「観る力を養う」

  • 茶の湯・「わび茶」を完成させた千利休は、本日のテーマ「和敬寂」と一字だけ異なる「和敬寂」という言葉を残しています。
  • 作家で天台宗の尼僧・瀬戸内寂聴氏は、「和敬清寂」というテーマで、松原泰道禅師の言葉を引用しながら「和」の本質について、以下のように記しています。(講談社刊『命のことば』)

「和」をなごやかとか仲よくというのでは不十分で、料理の「和え物」のように、二つ以上の材料を合わせて、混ぜて「第三の味」の美味を出すように、それぞれの材料が一緒になって互いの好さを引き出し、合わせて更によい味を出すのが「和」だ。

  • 四字の「和敬静寂」「和敬清寂」は、茶の湯以外にも広く通用する奥深い言葉ですが、いずれにしても「互いの個性を尊重し活かし合う心構え」は、わが国固有の思想・文化を象徴する「和」の一文字に凝縮されているように思います。