〇「今日の易占から」
- 今日の易占は「水天需」の「三爻変」でした。
- 「需」(じゅ)は、待機状態。アイデアは備わっているので、環境条件が整うまで力を蓄えます。
- 「三爻変」ですから、忍耐強く課題と向き合いながら機を窺います。
- 本日のテーマは、「三密」とします。
〇「地域を楽しむ」
- コロナ感染の第三波も今週にかけて、収束に向かう波が顕著になっています。
- 社会活動全般に「密閉・密集・密接」の「三密」を徹底的に回避する感染防止の基本ルールが浸透し、そして個々人の基本行動には「マスク・うがい・手洗い」の基本儀式が定着していることが、その主たる要因でしょう。
- ワクチンや治療薬が普及するまでの間は、こうしたルールと行動が必要不可欠であり、特に「呼気を制御して身体を防御するマスクの着用」と「ガラゴロと声(音?)を出して心身を清めるうがい」、そして「免疫力のアップを意識しつつ両手を清める手洗い」、という「身・口・意」に習慣づける3つの基本儀式は、感染症や災厄から人間を護る力を持っているようです。
〇「観る力を養う」
- 本日のテーマ「三密」は、今日ではコロナ対策の流行語になっていますが、元々は「密教」で行われるすべての儀礼の基本とされる「三密加持」という「行」のことです。
- この「三密加持」の「三密」は、「身密(しんみつ)・口密(くみつ)・意密(いみつ)」を指します。具体的には、身体の姿勢と呼吸を整えて「印(いん)」を手で結ぶことを「身密」、また強い言霊の力を持つ「真言」を口で唱えることを「口密」、そして悟りを開いた「仏の姿」を心(意)に思い描くことを「意密」といいます。
- これら3つを意識することなく自然な形で実践できたとき、仏様と一体となって「即身成仏」できるとし、これを達成することが「加持(かじ)」とされるのですが、凡人にはなかなか近づけない世界です。
- また人間に備わる「身(肉体の働きと行動)・口(言動)・意(心の働き)」の3つは、仏教では「煩悩(悩みや欲望)の源泉」と考え、「三業(さんごう)」と呼ばれます。
- 「三業」を「三密」の修業で自己制御することが、密教の教えであり修行というわけですね。
- 「コロナ禍」というものを、人類がこれまで積み重ねてきた社会経済活動から生じた「煩悩」の一つと考えてみると、社会活動における「三密」の基本ルールと個々人の行動に「マスク・うがい・手洗い」という「身・口・意」に習慣づける3つの基本儀式が、その防御に功を奏するのも頷けるところです。