易経で自分らしさを磨く

~『易経カード』を人生のシグナルに~

「イノベーション」

〇「今日の易占から」

  • 今日の易占は「沢火革」の「二爻変」でした。
  • 「革」(かく)は、革める。新しいビジョンを描いて実行に移していくときです。 
  • 「二爻変」ですから、落ち着いて変革のタイミングを考え行動します。
  • 本日のテーマは、「イノベーション」とします。

 

〇「地域を楽しむ」

  • 当地・四條畷ゆかりの楠木一族は、中世の鎌倉・南北朝時代の河内の一豪族ながら、儒学などの学問に親しみ、また観心寺で仏典なども学ぶ見識・人格共に優れた集団であり、庶民と共により自由で豊かな社会を築くことをめざしていました。
  • 特に楠木正成は、単なる武装集団ではなく、物産の開発力・水陸の流通支配力・地域内外の情報ネットワーク力という、当時では最先端の組織機能を持った集団を創り上げています。
  • 例えば、伊勢方面では水銀の原石である辰砂が採れたことから、「丹(に)」と呼ばれた朱色の原料(顔料や釉薬)など、当時では非常に高価なものを取扱い、京都や奈良の寺院などに流通させて、多くの財を得ていたといわれます。
  • また、「楠木正成には妹がおり、伊賀の服部家に嫁いで能の始祖・観阿弥を産んだ」との説もあります。芸能・エンターテイメントの先駆けにも関わっているわけですね。
  • つまり、当時の社会状況からすると、世の中の動きを先取りした物流経済や文化を追求する起業家集団だったということでしょう。

 

〇「観る力を養う」

  • 本日のテーマ「イノベーション」について、その本来の意味を考えてみました。
  • イノベーション」という言葉は、一般的には新しい技術の発明、つまり「技術革新」のことを指すことが多いようですが、様々な意味合いで用いられているのが実情のようです。
  • 元々、「イノベーション」は、1911年に、オーストリア出身の経済学者:ヨーゼフ・シュンペーターによって定義されたものであり、シュンペーターは、これを「経済活動の中で生産手段や資源、労働力などをそれまでとは異なる仕方で新結合すること」と定義しました。
  • したがって、その本来の意味は、これまでには見られない「新機軸、新しい組み合わせ、新しい切り口、新しい捉え方、新しい活用法」など、「新しいアイデアから社会的意義のある新たな価値を創造し、社会的に大きな変化をもたらす自発的な人・組織・社会の幅広い変革」を指すものといえます。
  • どんなに小さなことでも、「新機軸、新しい組み合わせ、新しい切り口、新しい捉え方、新しい活用法」につながることは、いつの時代にも必要であり、人間にしかできない創造的営みです。